わたしは常に予防線を張って生きている。
そのうちの1つが、男性から物をもらわないこと。
別れたときに、形ある物が手元に残り、思い出すきっかけとなるのを避けたい。
そのために、できうる限り、物をもらわずに生きていきたい。

もちろんそれは、彼氏とて例外ではない。
初めて付き合った彼氏とクリスマスを迎える少し前、彼にお願いをした。
「クリスマス、わたしに何かを贈ることはしないでほしい」と。
いつか別れることを前提にそんなことを言ってるとは露知らず、彼はそれを叶えてくれた。

「何も欲しくない」というわたしの願いを、彼は叶えてくれた。
“わたしが望むものをくれた彼”は、ちゃんとわたしのサンタクロースだったんだと思う。