私は「文章を書くこと」が嫌いです。本を読むことも嫌いで、たまに漫画を読む程度です。そして人の話を聞くのはいいけど、自分が話すのは嫌いです。こんなにことばが嫌いな人間は私だけだと思います。

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最初に書くことが嫌いだと思ったのは小学生の時です。
小学3年の時に夏休みの宿題で読書感想文がありました。読書感想文は本を読んで感想を書くだけですが、これができませんでした。ただ読むだけなら何も考えずに読めるのに、いざ感想文を書くとなると自分の考えがまとまらないのです。

本を読んでもただ「面白かった」としか思えなかったです。どこが面白かったのか、面白いと思った理由はなんなのか、当時の私は考えれば考えるほどよくわからなくなってしまいました。

そして文字数制限もあって大変でした。正確には覚えてないですが、作文用紙2枚くらいの800字程度だったと思います。そこで、読書感想文の書き方の本を読みました。しかしいまいち文章の組み立てができませんでした。800字を書くことすら悪戦苦闘しました。「読書感想文をやる意味がわからない」「こんなのなくなってしまえ」と思ったほどです。
この経験から文章を書くことがトラウマになってしまって、書くことが億劫になりました。

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しかしこんな私でも、大学に入ってからようやく書くことの大切さに気づきました。
入学してすぐに新型コロナウイルスが流行しました。想像していたキャンパスライフとは程遠い生活で、家にこもりっきりのオンライン授業が始まりました。
家にずっといると、気分が落ち込むようになりました。

「なんでこんなことになったんだろう。この生活がいつまで続くのか。4年間ずっとオンライン授業なのだろうか」
漠然と不安な気持ちになりました。

そんな中、日記をつけることにしました。1日の出来事と感想を数行書くことにしました。
しかし、私は何か始めても三日坊主で終わることが多いです。案の定、この日記も3日で終わってしまいました。

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そんな日記ですが、大学3年生に上がる前の2年生の春休みから再開しました。なぜかというと新しいアルバイトを始めて悩んだからです。
最初は仕事についていけず、辞めたいと思っていました。ミスして周りに迷惑をかけてしまったこともあり、すごく落ち込みました。そこでただ悶々とするのではなく、気持ちを整理するために辛いと思う気持ちを日記に残しました。

書いている時は、書くことに夢中になって、辛さが軽減されるような気がしました。新しいアルバイトを始めて3週間ほど経った時、日記を見返してみたら成長を感じました。
最初はミスばかりでネガティブなことばかり書いていましたが、だんだんと仕事ができるようになり、同僚とも仲良くなっていったことが書かれていました。

その時初めて、日記は良いなと思いました。気持ちを文字に残して振り返ることができて、悩む原因が整理されて「漠然と不安になる」ことが少なくなりました。
このようなことから「書くことの大切さ」を感じました。また、日記を書くにつれて文章を書くことへの抵抗感が小さくなっていきました。

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ここまで私の「書く」についてのエピソードを紹介しました。話をまとめると、書くことは自分を表現する大切なツールだということを伝えたいです。

最後に、今の目標は人に伝わる文章が書けるようになることです。
私は現在就活をしています。よくコミュニケーションにおいて大切なのは、相手に「伝える」のではなく「伝わる」文章にするのが大切だと聞きます。
日記を書くときは「自分の気持ちを知るため」に書いていましたが、今度は「自分を知ってもらうため」に文章を書いています。エントリーシートを添削してもらうと、自分で良いと思った文章も直されてしまい、自分の思いを相手に伝えるのは簡単ではないと思います。

就活を通して気づいたのは「書いて自分を知って、話して自分を伝え、新しい自分を知る」の繰り返しだということです。就活を始めたころは自分がやりたいことがなかったのですが、書いて、話して、自分を知るようになってからようやく自分がやりたいことが出てきました。
これからも文章を書いて、自分を知って「自分らしさ」を大切に生きていきたいと思います。