未来の私は何をしているのだろう。変わらず仕事をして、仕事終わりには酒を飲んで、休日にはわざわざ遠い映画館に行って一人の時間を楽しんでいるのだろうか。
人生は何が起こるか分からない。
小学生や中学生時代に思い描いていた大人になった自分像と、今の自分は全然違う。高校を卒業したら、4年間大学に通って、社会人になって、OLとしてバリバリ働いている……そんな未来を想像していたが、実際は高校卒業からその通りにはならなかった。
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私は大学受験を甘くみていた。だから、現役合格はできず1年浪人した。しかも宅浪。家に閉じ込められている気分だったし、何より勉強以外のことはなかなか気安くできなかった。
2回目の受験も思うような結果は出せず、結果として短大へ。母親からは、「短大から4年生大学へ編入しなさい」と入学当初から言われていた。短大時代は楽しかったが、「編入学」というプレッシャーがいつもつきまとっていた。
短大卒業後は、母との約束通り4年生大学へ編入学。2年次編入だったため、同級生は3つ年下。編入した当初は、これからの3年間やっていけるかどうか不安だったが、幸いなことに友達に恵まれて大学時代も楽しい日々だった。
そんなこんなで、私は結局6年間大学に通った。同い年の友達は、とっくに社会人になって働いているというのに、私はまだ学生……という思いになることもあったが、今となってはその「遠回り」が自分の強みとなっているし、人生を豊かにしていると感じる。
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私の趣味は映画観賞とダンスである。人生や人との出会いは不思議なもので、これらの趣味が私の人生を彩っている。ダンスに関しては、学生時代の6年間毎年行われる公演に向けて練習に打ち込み、「青春」を存分に味わった。
この思い出は一生大切にしていきたいし、そこでの仲間はこれから先もずっと付き合いが続いていくだろう。今は、ジャンルが異なるダンスを始め、初心にかえって踊りを楽しんでいる。
そして映画鑑賞。大学に映画鑑賞サークルという、ただ映画をみんなで観るというサークルがあった。私の趣味にすごく合っている!と思い、初めて参加した時、旦那と出会った。初めての彼氏。そして、7年の時を経て結婚。
人生何が起こるか本当にわからない。出会いがどこに転がっているかも。
私は現在、子どもと関わる教育関係の仕事をしている。大学時代にネパールのスタディーツアーに参加し、そこで教育の重要性を認識したからだ。物事の善悪を知り、それらを判断することが、どれほど自分の身を守ることにつながるのか、ということを実感した時であった。そして、それを子どもたちに伝えることが大人の役割であると。
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だが私は、今の仕事を続けるつもりはない。私は、人の人生や生き方、考え方にものすごく興味関心がわく。そしてそれを知ることは、とても面白いと感じている。だからこそ、この先の人生では、人の人生観を聞き、それらで知ったことを広めることをやりたい。サッポロの「大人エレベーター」のCMのようなこと(笑)。具体的なビジョンが今は見えていないけれど、そんなことを未来の私は楽しんでやっていたい。
人生に遠回りとか、無駄な時間とか、そんなものはないと思う。
遠回りした分だけ、新しい景色を見られる。
未来の私は……やりたいことに挑戦して人生楽しんでますか。
自分を好きな自分でいられますように。