こんな面倒臭くて性格が悪い私を、長年支えていただいている友人はたくさんいる。
その中でも、すぐに思い浮かんできた友人は、今年で出会って20年になる長い付き合いになる友人だ。

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そんな彼女との出会いは小学生。
当時、私は転校してきた。
転校することは初めてではなかったが、初めての登校で校舎のことも土地のこともまだわからなくて、緊張と期待があった。
転校した学校は、小学1年生から6年生までの在校生が多い学校のため、少し不安があった。
クラスメイトとも初対面の挨拶をかわし、どんな子たちと過ごせばいいのかと思っていた時だった。
帰る時に先生に呼び出され、近くに住んでいる子たちがいるからその子達と帰ってねと紹介してくれたのだ。
そう、その紹介してくれた児童の1人に今でも仲がいい彼女がいた。

彼女とは在校時代、一度も同じクラスになったことはなかったが、毎日行きも帰りも一緒に過ごして、家も近いということで休みの日は一緒に遊びに行ったり、家族ぐるみの仲に発展していった。
私がそこにいたのは約2年ほどだったが、離れていても定期的にあって絆を深めてきたのは相性もあるが、彼女の性格が変わらないのが大きい。

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彼女の推しポイントは3つある。
1つ目は「優しさ」。
結婚し子供もいて仕事をしながら家事・育児をしているのに、いつまでも私のことを心配し褒めてくれるし考えてくれる。
人をここまで褒めて肯定してくれる人は彼女しかいない。

2つ目は「弱さを出さない」。
弱さを出さないことが正しい訳ではない。
私は彼女に辛いこと、苦しいこと悩みを吐き出してしまいがちで、自分で解決していかないといけないと思うけど、彼女の優しさに甘えてしまう。
でも、彼女は私に弱さを出したことがない。
きっと辛かったこと、悲しかったことが沢山あったと思うのに、一度も出したことがない。
彼女の強さを見て強く生きたい。

3つ目は「怒らない」。
怒ったところも文句を言ってるところも見たこともないし、聞いたこともない。
私は彼女に「何してるのよ〜」と文句を言ったこともある。
彼女は私にも家族にも友人にも感情を出しているところを見たことがない。
怒らないことがもちろん優しさではない。
辛い時も嬉しいことも、LINEでも直接会っても優しく私を包み込んでくれる。

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3つなんて書いてしまったけど、彼女の良さはもっとたくさんある。
彼女の雰囲気は柔らかく温かい。
一緒にいるだけで話すだけで、自分が抱えていた悩みや不安が解放される。
私は自己肯定感が高い時と低い時の差が激しい。
だけど、辛いことを乗り越えて人に優しくしようと思って色んな人と関係性を築き上げてきたのは、彼女のお陰なのだ。
彼女の優しさがなければ、私は人に優しくしようと思わなかった。もっと我儘に生きていたと思う。
彼女の強さがなければ、私は何を考えてもネガティブなままでいた。
彼女が怒らなければ、私は自分にも周りにも怒って困らせていたと思う。
彼女に出会えてなかったら、私はどんな人生を送っていたのであろう。
仕事にも夢にも何もかも行き着いていなかったと思う。
彼女と出会えたことで、私は楽しいこと・辛いこと・悲しいこと何もかも乗り越えることができた。
性格は変わらないというけど、関わっていく人の影響で性格は変わっていくと思う。
そこに気づけた私は幸せ者である。

彼女の優しさ・強さは多くの人に自慢したい。
テレビやSNSを見たり嫌な人と出会うたびに、彼女のような人がもっと増えれば、相手を思いやる世界がより強くなるのではないかと本気で思う。
そのくらい彼女は最強なのだ。

私にとって大切な人であり推したい人である。
彼女のように優しさと弱音を吐き出さずに人に怒らず強く私は生きたい。