おなかのお肉や女の子っぽくない所。その人間味がかわいい、と彼は言う。

遠くのあなたに会うために、3万円かけて一人で飛行機にも飛び乗ってしまう。あなたに会うために服も新しく買ってしまう。なんてかわいいの、私。

でもあなたに会うとツンツンする。あなたのダメな所や似合っていない服のことも指摘する。あなたは私が寝坊すると怒ってくれるけど、それ以上に私のこと可愛いっておだてすぎるから。私はどんなに怒られてもあなたの前ではお嬢様になるの。

だけどだけど。そんなにおだてられた私は女の子にもモテてしまったの。
私があなたよりも好きな彼女は、私の人間としての欠損部分までも可愛いって言う。私が遅刻しても笑ってるし、泣きながら謝った時も大笑いして許すの。欠損部分に「可愛い」というラベルが貼られるの。こうしてみると、相当私は自由なようね。お嬢様気分になったり二人同時に好きになったり。

これが誰も知らない人間としての欠損部分なの。
そこから出てきたボロは、なぜか人には可愛さとして映るの。
おなかのお肉はストレスからで、遅刻や謝罪は情緒の不安定から来ているのに。この盛大なボロが私の一番可愛い所だよ。