思い描いていた人生とは全く違うけれど、後悔はない愛しき私の人生

中学生の頃、将来の夢という題で、人生設計を書く授業があった。
意気揚々と思い描いた私の人生は、こんな感じだった。
・志望高校に入学
・高校生の間に留学
・某有名大学へ行く
・大学院に進学
・翻訳家になる
・25歳で結婚。ただし、苗字は珍しい人。
・26歳で1人目出産
・28歳で2人目出産
・30歳でマイホーム
・60歳で退職と同時に海外移住
我ながら、すごい人生設計だ。
苗字に関しては、地元の道を歩けば10人に1人はその苗字だった。
だから特別感がなくて嫌だった、というどうしようもなくしょうもない理由だ。
今、29歳の私。
叶えたのは、志望高校に入学、だけだ。
留学もしたが、高校生ではなく、大学生になってからのお話し。
それも大学への留学ではなく、大学を休学してワーキングホリデーという半ば逃げの一手。
大学院への進学は、あきらめた。
留学の夢とどちらかの選択を迫られたので、留学を取ったまでだ。
翻訳家になるどころか、理系進学だし、男性社会最前線で働いている。
それに23歳で病気は患うし、
25歳なんて、大学から付き合っていた彼氏と別れた頃だし、
28歳なんて、大好きだった彼氏と別れた直後で人生のどん底だった。
中学生の自分、人生設計がちょっと無謀すぎるよ。
でも私、今の人生けっこう好きなんだよね。
29歳の私が考える新しい人生設計は、こうだ。
・31歳までに結婚式をする。
・35歳までにマスターズ大会に出る。
・40歳までにお店を持つ。できたら、お店兼自宅。
・もう一度大学生をする。勉強する。
・老後は、海外移住。
中学生の私へ。
結婚、できたよ。
苗字は珍しいかは微妙だけど、旧姓よりは珍しいから許してね?
でも29年間愛用した苗字を離れる寂しさはすごかったんだよ。
自分が自分でなくなる感覚がしてしまって、結婚前後は泣いた時もあって旦那さんを困らせた。
結婚する直前までどうするか、すごく悩んだんだよ。
あんなに嫌だったはずなのにね。
結局、公的書類でも旧姓併記ができることを知って、旧姓併記にしてからは心は軽い。
ただの手続き上の話なんだけれど、国からどっちもあなたですよ、って認めてもらえた気分になれた。
今は、旧姓と新姓、2人の自分と一緒に歩んでる感覚がして、とても楽しいよ。
旦那さんはね、とても穏やかな人だから安心して。
たくさんの恋をして、酸いも甘いも経験して、たどり着いた素敵な旦那さんだよ。
とても優しくて、甘やかすのが上手な旦那さんだから、そのままの私で大丈夫だよ。
ただ、中学生の自分に胸を張れない唯一の後悔がある。
それは、大学院へ進学しなかったことだ。
大学生になってから、研究職に就きたいと思ったけれど、自分で自分の限界を決めつけて研究職を諦めた。
最近、私は自分のお店を持つことを夢見ている。
だから、そのために学び直しとして、もう一度大学に通おうと思う。
別に学び直さなくてもお店は開ける。
でも、学びたいと思った自分の気持ちに蓋をするのは、やめた。
そして今、新しい夢がもうひとつできた。
中学生の私に胸を張ってこう伝えることだ。
「思い描いていた人生とは全く違うけれど、後悔してないよ」
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