私が「将来小説家になりたい」と思い始めたのは中学生の時でした。

元々、絵本や漫画や活字の本など、いろいろな本を読むのが好きで、自分もそれらを作る側になりたいと思い始めたからというのと、対人関係が苦手な私は普通の仕事ができないのではないかと不安になり始めて、極力人間関係の少なそうな小説家ならば自宅で黙々とできそうだからという、少し不純な動機もありました。

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小学生の頃、漫画家になりたいという気持ちがあったので、進研ゼミの努力賞ポイントをためてもらった漫画家セットを使って漫画を描いてみました。

絵やコマ割りやトーンはりなど、漫画を完成させるまでの長い工程を自分としては頑張ったものの、結果は最下位というか、ほぼ参加賞のCクラスだったので、やっぱり自分には漫画は難しすぎると思って、話を考えることに専念できる小説家を目指すことにしました。
家にいる時以外にも学校の休み時間にもノートに小説を書いていて、時間のある時はとにかく小説を書いていることがとても楽しかったので、原稿用紙30枚程度から応募できる短編小説の賞も合わせると、年に4作くらいは投稿していましたが、高校生になっても一度も受賞しないままで焦りが出始めました。

当時の私は、対人関係が苦手な自分ができる仕事は小説家しかないと思っていて、小説家になれなかったら自分は将来ニートになってしまうのではないかと強い不安に襲われていました。

私の通っていた高校は2年生から大学進学クラスと就職クラスに分かれるので、高校1年生の秋頃には大学進学か就職か具体的な進路を決めないとならなかったのですが、大学に受かる学力もなければ、就職できるだけの能力もないので、どうしようかと困り果てていた時に、ライトノベルや小説の専門学校があることを知りました。

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私はその専門学校の資料請求をして、親のその学校に行きたいことを必死で訴えましたが、専門学校に行ったところで作家になれるとは限らないし、もし作家になれなかったら無駄になってしまうと言われたことがとても悔しかったです。

高額な学費で資格が取れるわけでもなく、しかも東京の学校なので上京費用もたくさんかかってしまうということで親NGが出ましたが、親と私と先生を交えた三者面談の時点でも、私はライトノベルや小説の専門学校を諦めきれなかったので、その話をしたら「なぜそこまで小説家にこだわるのか」を先生に聞かれて「黙々とできる仕事の技術をつけたい」と言ったら「ならば縫製の技術を勉強する専門学校があるよ」と何故か近県の服飾系専門学校を勧められました。

近県なので一人暮らしが必須ではあるものの、東京より近くて家賃も安めで、就職のための実用的な技術が身に付くということで、近県の服飾系専門学校ならば良いと親OKを貰ったので高校卒業後は服飾系専門学校に進学しましたが、課題が多くて執筆に使える時間が少なくなったことが辛くなって専門学校卒業後は服飾とは無関係な工場に就職しました。

工場に就職してから数年後に病気になってしまい、その時は何もかもが辛くなってしまいましたが、それでも何故か小説を書くことはできました。
15年以上投稿しているのに未だに芽が出ないので私には小説家の才能はないのかもしれませんが、執筆をしている時が一番楽しいので、まだまだ夢を諦めることはないのかもしれません。