29歳の私は世間では結婚適齢期と呼ばれる年齢ですが、結婚願望が全くありません。
平成初期ごろまでは結婚することが女の幸せだと言われていたようですが、逆に言えば結婚以外に女性が生きるための手段がなかったとも言えるので、昔の女性が結婚を永久就職と呼んだのも、当時の女性にとっての婚活は現代の就活以上に大変なものだったのだと思います。

◎          ◎

実際に私の母親は対して好きでもない男性とお見合いをして、当時としては遅めの26歳で結婚していますが、母親曰く「さほど好きでもない人と結婚したけれど、住み込みの会社に就職したのだと思って割り切っている」と言っていたので、現代のように結婚以外の選択肢があったならば結婚はしていなかったかもと言っていました。

そんな母親に、結婚して本当によかったか、後悔していないかを聞いてみました。
「全く後悔はしていないし、そもそも好きではない人と結婚して色々トラブルはあっても、なんだかんだで30年以上一緒に暮らせているのだから嫌いではないことと、子供を2人持てた事がとても大きかった」とのことでした。

ちなみに母の友人や知人のほぼ全員が結婚経験者でも、ほぼ全員が離婚経験者で、20代の時の一度目の結婚相手とずっと続いているのは母だけだそうなので、離婚をしてない母としては、幸せな結婚生活を送れているとのことでしたが、私からすればそうは思えません。

◎          ◎

というのは、外での仕事をやめて専業主婦という職業になってからは自由に使えるお金と時間が減ってしまうこと、女性側の苗字が変わってしまうこと、面倒な親戚付き合いが増えてしまうこと、男女共働きでもほとんどは女性側に家事や育児などの負担が行ってしまうことなど、女性が結婚することにはデメリットの方が大きい気がします。

本来ならば、メリットデメリット関係なく「この人と一緒に暮らしたい」と思う相手と結婚するのが理想ですが、現在の私は女性ばかりの職場で出会いがないことと、わざわざ結婚相談所などに大金を払ってまで結婚したいかと言われたらそうではないので、私には結婚願望がありません。

というか、結婚が目的の結婚はしたくありません。
職業、年齢、健康状態、住んでいるところ、親や兄弟の職業や実家の経済力などを就活のようにお互いに品定めしあってまで結婚することに魅力を感じないのと、そもそも私は遺伝性の病気があって健康な子供を産むことは難しいのと、障害者雇用で収入が低いので婚活市場で活動するのは難しそうです。

◎          ◎

日本で婚活をする人のほとんどが子供を望んでいるというデータがあるそうですが、私は子供を作ることが難しいので、結婚相手は異性に限定せずに同性とも結婚できる制度が日本でも出来たら良いと思っています。
私は同性愛者ではないので、同性愛者の方を不快にしてしまったら申し訳ありませんが、差別などをする意図は全くないことはご理解ください。

同性愛者ではない私が同性婚も選べるようになってほしい理由は「メリットとかデメリットとか関係なく、この人と一緒に暮らしたい」と思える人と法的に籍を入れることができるようになれば結婚の選択肢が広がりそうだというのが一番の理由です。

◎          ◎

「子供を作れないのに結婚する意味はない」という人もいますが、病気や年齢やセクシュアリティなど様々な理由で子供が作れない人は沢山いるので、所謂結婚適齢期の健康な男女のみにしか実質的には許されてない現代の結婚制度が大きく変われば救われる人が沢山いると思います。

結婚の目的が「子供を作ること、世間体を保つため、安定した生活を手に入れるため」でも良いとは思いますが、本当に好きな人とするための結婚がしやすい環境や制度がもっと広がって欲しいです。