憧れの仕事に就いた私のコンプレックスは、無くなるどころか増幅した

人間誰しもコンプレックスがあると思っている。
私もそんな1人。
リポーターという華やかに見られがちなお仕事をしていたが、コンプレックスだらけだ。
私のコンプレックスあげたらキリはない。
代表的なものは、
胴長短足、
皮膚が薄く透けることによるらしいが、寝ても寝ても残る青黒いクマ、
左右差のある目。
左はまずまずな二重。右は一重に見える奥二重。
「睨んでいる」「目つき悪い」
幼い時はそう言われた。
それなのに、私が憧れを抱いた職業はビジュアルも求められる「アナウンサー」。
なんとも、皮肉なものだ。
そんなものに憧れさえしなければ、私はコンプレックスから少しは解放されたかもしれないのに。
夢を語れば、
「りぷちゃん(私の名前)になれるわけない。だってブスだし」
子どもは時に残酷だ。
本人が気にしていることすら、躊躇いなく言えてしまう。
そんな周囲の言葉に簡単に諦められるような私ではなかった。
私の妙なところで発揮されてしまう、負けず嫌い。
大学になり、いよいよ就活となって、デパートの写真館に写真を撮りに行ったとき、
カメラマンから、「目に力入れてくださーい」
え...?意味がわからない。
聞いてみたら、「右目!眠そうなので、力をいれて見開いてください」
悪意のない言葉というのは人を傷つける殺傷能力が高い。
「生まれつきなんです、ごめんなさい」
私が告げると、カメラマンは申し訳なさそうな顔をしていた。
前に勤めていたキャスターの仕事では、書類選考で全身写真が求められた。
その時、なぜか一時的に二重になった時期があり、その写真を送ったら、審査に通過した。
ずっと、ほかのところは書類ではねられていたのに。
キャスターを始めてからはメイクさんから、綺麗に切り揃えぱっつんだった前髪を魅せ顔であるもとより二重の方を見せる七三分けにするようアドバイスをもらった。不器用な私は二重は継続して続けた方がメイクもしやすいと。
コンプレックスはなくなるどころか増幅された。二重にする以前、付き合っていた彼からは「惜しい」だとか、「ブス」と言われた。
二重でない私は生きる価値もないとすら思うようになっていった。
時を経て、私は29歳。
少しずつ、体にも老いが出始めている。
二重のりを施すのは以前は2.3ヶ月に1回だったのに、今は1週間に1回ほどしなければならない。
二重瞼に整形するには、私の場合50万弱かかるらしい。
コンプレックスが解消されるなら安いのかもしれない。
書類を持ち帰る。
お金を貯めて、整形しようと思っている。
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