現実を知った健康診断から半年。変わるチカラを持った私の夏が変わる
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今年の夏の私は、いつもとひと味もふた味も違う。
昨年の10月、私は健康診断で屈辱的な経験をした。20代後半、BMI「肥満」。「痛風予備軍」。問診の女医さんには、鼻で笑われた。
その時の私は、自分が「肥満」だなんて思ってもいなくて、何なら「ぽっちゃり」とされる部類だと思っていた。だから、買い物でも選ぶ服は割とタイトめな物ばかり。当然、入らない。試着しては諦め、服なんか久しく買っていなかった。
そんな私に、現実を突きつけてくれた健康診断。やばい、と思った。
藁にもすがる思いで扉を開けた、パーソナルジム。自分独りで運動や食事トレーニングを続けるのは、意思が弱い私にとっては絶対無理な苦行。他人に頼らざるを得ない。
パーソナルトレーナーさんとの、二人三脚の日々が始まった。
モチベーションの上がり下がりもあるし、メンタルが殺られる時もある。周りの人達から聞こえる「〇〇キロ痩せた!」の声に、心折れそうになる時もある。だけど、その度に「話を聞いてくれる」ただそれだけで頑張れた。人に見られることで、「ちゃんとしたものを食べなくては」というプレッシャーも感じる。
最初こそしんどかったが、「着れなかった服が着れるようになった」「前に来ていた服がぶかぶかになった」「身体が軽くなった」そんな小さな喜びが、背中をどんどん押してくれた。
身体のラインを隠すワンピースやオーバーオールばかり着ていた私が、今では、スキニーパンツやニットワンピースを選んで着るようになつている。自分でも驚きを禁じ得ない。
そんなこんなで、10月から半年間で、-15キロを達成している現実。結果もそうだが、ここまで続けてきている自分を褒めてやりたい。頑張れる自分の存在に気付けたこと、それが、今回の夏に向けての一大プロジェクトの最大の産物かもしれない。凄いじゃん、自分。やるじゃん、自分。
前までの私は「夏=汗がとんでもない」「露出が増える嫌な季節」という、ネガティブなイメージでしかなかった。そして、そんなデブを感じてしまうのに何も出来ない自分自身も嫌いだった。ポジティブなイメージといえば「ビールが旨い」これ一択だったかもしれない。
でも今は、「変われたんだ」という自信を持つことが出来た。今までの「嫌な自分」のままじゃない。「変わるチカラ」を持つことができたんだ。だからこそ、夏が楽しみだ。楽しみで仕方がない。どんな服を着て、どんな場所に行こう。考えただけで、ワクワクが止まらない。
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