私が見た景色は20年前とは大きく変わっていたが、そこに住む人たちの温かさは変わらなかった……

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今年初めに私は海外旅行をした。

行き先はグアム、選んだ理由は2つ。

1つは飛行機に乗ること怖いが海外へ行きたい願望は強く、フライト4時間であれば耐えられるだろうと思ったから。もう1つは幼稚園生時代にも一度グアムを訪れたことがあり、その時感じた文化や環境がとても楽しくいつかまた……とひそかに思っていたからだ。

前年に水際制限が緩和され、コロナ対策は継続されていたものの以前よりも海外に行きやすくなった頃だった。本当に久々に海外に行けることに心躍らせていた

初日はフライトで、本格的に観光したのは2日目からだった。日本は冬だったが、グアムは真夏。朝から日差しが強く、帽子を被らないと目が開けられないほどだった。事前に調べた情報と約20年前の記憶をもとにショッピングモールやビーチなどを散策、珍しいものに遭うたび「え、これ日本と違うね!」と終始テンションが高かった。

テンションが高かった反面、街並みを見て「閉まっている店が多い」とも直感で思った。

看板は色褪せ、周囲には人の気配はなし。放置されたままのポスターや店内のテーブルから、以前は繁盛していたように見えた。おそらくコロナウイルス感染症による影響ではないかと感じた

日本でも緊急事態宣言が発出されると多くの観光地は閑散となり、そこにある店が次々と閉店する決断を迫られた。グアムも有名な観光地である故にコロナウイルス感染症による影響は少なからずある、と予想していたが実際の街並みを見て立ち止まってしまった。

後日調べた情報によると、2019年のグアム観光者数は過去最高の166.7万人だったがコロナウイルス感染症により2020年の観光者数は前年の半分以下と急激な減少だったそうだ。

経済において地方紙によると、2020年は0.718.9%の間で後退。

「観光客の消費によりグアムの経済が回っていた」というのは過言ではなかったそうで、コロナウイルス感染症による島民への影響は健康面だけでなく、自立した生活するうえでもとても大きかったと数字から推察する。コロナウイルスによる影響を改めて感じた。

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しかし街並みは変わっていても、変わっていないところもあった。

そこにいる人たちの温かさだった。廃れた場所からホテルが建ち並ぶ繁華街へ移動したのこと。ビーチを眺めながら歩いていると、「Hi!」と少し遠くのビーチハウスで男性が手を振って話しかけてくれた。最初は驚いたが、こちらも元気よく手を振って返事をした。

それだけではなかった。店員は皆笑顔でおまけの提供や分かりやすく英語を話してくれ、時には「ありがとうございます」とカタコトながらも日本語話してくれるなど、沢山もてなしてくれた。日本の観光地でもこの光景はしばしば見かけるが、他国の人との対話になるとどうしても身構えてしまう傾向があるなかで、グアムの人々の広く受け入れてくれる姿勢に感銘を受けた。20年前も好奇心旺盛の私は覚えたての英会話で色んな人に話しかけたが、その時も避けたり隔てたりすることなく気さくに話に乗ってくれたなー。

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私が見た景色は20年前とは大きく変わっていたが、そこに住む人たちの温かさは変わらなかった

約20年ぶりのグアムは「ただ楽しい」だけでなく、文化や環境、経済など多くのことを考えられる絶好の機会であった。グアムにまた訪れたいと強く思う。それはどんなに街が変わっても、そこにいる人たちの温かい姿勢が変わっていなければ以前と同じ風景が見られると信じているからだ。