覚悟を決めたあの夜が、今もチャレンジが訪れる度に、「私なら、きっと乗り越えてみせる!」と、いつも私を強気でいさせてくれる。
「自分の努力で絶対に何とかする!」と、覚悟を決めたあの夜。
不安のほうが遥かに大きかったけれど、どんな時も前を向いて自分を信じ貫いた。
もがきながらも一歩一歩確実に進むしか、ベストな選択が見つからなかった。
普段から「出来ないこと」に目を向けがちなネガティブな私にとって、「出来る方法」を考えて行動・努力を継続することは、大きな挑戦だった。
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「いつも出来る方法を考える」
これは、尊敬する社長・上司からの学びだった。
仕事で学んだことが、意識するだけで私生活にまで活かされることを初めて身を持って学んだ。
「出来る方法…出来る方法…」と、問題に意識を向ければ向けるほど、「対策」をいくつかポンと挙げられた。
それらの解決策を見比べて、現実的に実行出来そうなこと、具体的にどれくらいの時間と労力が必要かまで、自分なりに絞り出した。
「出来る方法」を細かく分析していくと、どう行動すれば「最小努力で最大利益を出せるか」効率も考えられるようになった。
だけど、いつも私を弱気にさせるのは、不安症な私自身だった。
だからこそ、あの夜、私は覚悟を決めて人生で初めて腹を括った。
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ちょうど1年前のシカゴマラソン。
目標タイムをギリギリで切ったものの、自分自身全く納得のいく結果ではなかった。
その夜には、「来年のシカゴで、絶対にベストタイムを出す!!」と、強く心に決めた。
シカゴ旅行から戻ると、ランニング友達は私の結果に喜び、褒め称えてくれた。
私はとっても嬉しい気持ちとは裏腹に、「これはベストな自分じゃない。私なら、まだまだいける!!」という、悔しい気持ちの方が遥かに大きかった。
だから本音でありがとうが言えていなかった。
翌週から再びトレーニングを再開し、気持ちを切らさずこの1年間直向きに、私は走り続けてきた。
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「来年のシカゴで、絶対にベストタイムを出す!!」
そう覚悟を決めた1年前の夜から、私の心はメラメラと燃え盛っていた。
そして、今年のシカゴマラソンで、自己ベストを12分更新した。
快晴のスタート、気温は7℃。
マラソンには最高の気候だった。
高鳴る気持ちを抑えて走り出した。
いつも最初の10キロは練習でも走らないようなオーバーペースになりがちな私。
周りに流されないように落ち着きながらも、予定より10秒速いペースで初めの10キロを刻んだ。
15キロ、20キロと距離を重ねてもペースを落とさず、今日の感覚はいつもとなんだか違うのを感じた。
いつも疲れを感じ始める30キロ地点、そんなことを考えられる余裕があるくらい、勝負の日のコンディションは抜群だった。
気づけば、残り3キロ。
距離や時間を感じないくらい楽しんで疲労も感じずに走り切った10回目のフルマラソンのゴールは、今までにないくらい達成感に溢れていた。
「この瞬間のために、私はこの1年走り続けてきたんだ。」と、感動を覚えるほどに。
そしてこれからも、「この瞬間」のために、「覚悟を決めた夜」を私は忘れない。