私には、お守りにしている言葉がある。親鸞さんの言葉である。

浄土真宗の親鸞さんの言葉は、私の人生の考え方に大きく影響を与えている。極楽浄土という世界があり、私たちは幸せになるために生まれてきた、自力ではなく他力なのだ、人間は受け取るから与えられるのだと。

きっと、もっと広い心で空を見あげたら、遠くのものと繋がっているんだなと、この教えを思いだすと、そんなことに気づく。

何か、私たちの普段営む生活や感覚からは少し離れている気がするけれど、親鸞さんの教えは人の心を落ち着かせて安心した気持ちにさせてくれるのだ。
私は、高校生の時に初めて仏教の考えに触れた。はじめは「仏教ってなんだ?」と思った。でも、部活の人間関係でモヤモヤとしたり色々なものに流される日々の中で仏教の教えを聞いた時、こういう考え方良いなあ、と気付いたり新しい視点を得られた感覚があった。

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縁を大切にしたいと思う。
見えないけど、偶然、たまたまこうなった、というものはきちんと感じたいと思う。

高校で浄土真宗にゆかりのある学校に入学し、一般受験で合格した大学も、浄土真宗の学校だった。学校の授業で、仏教の時間があるのは私の中では当たり前だった。とても馴染み深い授業になった。
私は、浄土真宗と縁があるのだなと感じる。
色々な環境の変化の中で、私のお守りになっていたのは、仏教の教えだったのではないかと感じる。

大学を卒業してから、ITの会社に就職したが、プロジェクトが終わるごとに勤務場所が変わるという形態であった。3つ目の現場でジストニアを発症した。1ヶ月ほど休職し、復帰後新しい現場の面接が続き、働き方を変えるべく仕事をやめた。
次に就職した先は、社団法人の総務部の仕事だった。中途採用で入社したため、ある程度求められるレベルは高く、1人の持つ責任も大きかった。1度に色々なことをこなし、周りの人とうまく連携する力が求められる場所で、自分自身の能力が追いついていない、という評価だった。結果、会社都合という形で会社をやめることになった。

会社の中で、理不尽だな、とか、目に見えるものだけが評価されるべきじゃないな、とか思うこともあり、心を乱す事柄はたくさんあった。

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自分の周りの生活に変化がある中で、自分の気持ちがそれによって挫けないように、お守りの言葉はとても大切なものだと思う。
休んで、自分の気持ちに向き合って、自分のやりたいことを改めて考えた。退職後、職業訓練学校を探した。ハローワークで行っているWebクリエイター講座に申し込み、Web制作のスキルをを身につけるために毎日学校に通っている。

言葉のお守りは、自分の行く道を示してくれるものだと思う。
そして、自分の気持ちが安定していて、豊かになって、それを他の周りに良い影響として与えられたらとても素晴らしいことだと思う。

親鸞さんの言葉をこれからの私の人生の軸にしていきたいと思う。