私の視界を広げたのは大学二年生の夏から冬にかけて行ったオーストラリア留学だ。オーストラリア留学は私の所属する学科が留学必須だったから、ほぼ強制的に留学に行くことは決定していた。オーストラリアに留学を決めたきっかけは、時差が少なく、治安がそこまで悪くなく何より留学費用が安かったというかなり安直な理由だった。しかしそんな私でも帰国するときには日本に帰りたくないと本気で思ったくらい充実した時間を過ごすことができた。ただ留学に行くだけでは視界を広げられていなかったと今になって振り返ると強く思う。その理由である、オーストラリア留学で視界を広げたと感じたエピソードは大きく分けて二つある。

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 一つ目は、オーストラリアでの人々との出会いだ。オーストラリアでは本当にたくさんの人と関わることができた。一番関わったのは、ホームステイ先の家族と私と同じく日本から留学していた女の子だ。私は滞在中ホームステイで、ホームステイ先の家族は老夫婦で、ホストマザーは料理上手で、ファザーは映画好きでよく一緒に見ていた。

そして私と同じく日本から留学していた女の子は福岡から来た子で、オーストラリア留学中一番一緒の時間を共有した友人だ。その友人は勿論オーストラリア留学で初めて話したが、昔から友人だったのではないかと錯覚してしまうくらい仲が良くなり、帰国して離れ離れになっても連絡を取り合うほど仲が良い。

また、学校でも帰国しても連絡を取り続けるようなかけがえのない友人を作ることができた。そのうちの一人が、同じ語学学校に通っていた中国人の友達だ。その友人とはアニメを見るという趣味が同じですぐに打ち解けることができた。ここに挙げた以外にもたくさんの人々と関わった。このように私のオーストラリア留学ではたくさんの人とのかかわりあいで楽しいものとなった。日本にいては絶対に知り合うことがなかった人たちと知り合い、価値観を尊重し、刺激を互いに与えあうという経験が、私の視界を広げたエピソードの一つ目である。

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二つ目は、オーストラリアにいる間の私のマインドの変化だ。日本にいるときは授業で発言したい人はいますかと聞かれても絶対に指名されるまで自分から手を挙げるということはしなかったが、オーストラリアにいる間の授業中は必ず発言をしてグループワークでも積極的に友人と話す機会を持っていた。この留学中は少しのことでも学習したい、たくさんの人と関わりたいという思いがあった。この思いが絶対にやらずに後悔したくないというマインドに変化していった。このマインドの変化は私の今までの内向的だった部分を外向的に変え、行動に変えた。そのことから、このマインドの変化は私の視界を広げるスパイスになったのではないかと考えた。

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この二つのことから視界を広げ、オーストラリア留学で一回り以上成長した自分になることができたのだと考える。そして、帰国してからも連絡を取り続けたり、私のSNSに反応をくれたりしてつながっているホストファミリーや友人たちに出会うことができ、自分とは全く違う考えを持った人でもまずは受け止めて尊重することを学んだ。これからも大切にしていきたいと心から思う。