今までに見たことのない景色。
今まで触れたことのない感触。
今までに馴染みのない香り
今まで聞き覚えのない音。
今までに食べたことのない味や食感。

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人生の中でなんでも「初めて」の経験は、私の視界をグンとげてくれる。
そんな初めての経験の中でも、どんな時でもドキドキ・ワクワクな経験をさせてくれる、私の視界を拡げてくれる「旅行」が、私は大好きだ。
旅の道中で出会う景色や地元の人たちとの関わり合い。
そこから生まれる人との心の繋がりや、伝わってくる人々の心の温かさ。
「旅行」は単にリフレッシュや楽しむだけが目的ではなくて、旅を通してたくさんの人との出会いや、その土地でしか味わえない貴重な経験をさせてくれる。
そんな充実した旅行を「誰とするか」に、私は旅行の行き先を決める以上に重きを置いている。

私が旅行を計画する時の「バディ」で一番好きなのは、新卒時代に出会った同期の女友達だ。
旦那や家族と過ごすゆったりな時間が流れる旅行も好きだけど、それ以上に彼女と過ごす濃い時間は、私が普段では得られない刺激を与えてくれる。

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彼女は性格は穏やかで落ち着いている大人な雰囲気なのに、ファッションセンスが抜群でいつも際立っている。
まさに彼女は「自分に似合うモノ」を、そして自分のことを自分自身で一番理解しているのだろう。
彼女のおっとりな性格からか、一つ一つの立ち居振る舞いも上品で、私が同じ女性として憧れる存在なのだ。
年に1、2回しか会っていないし、毎日連絡を取り合っているわけではないけれど、心を近くに感じられる彼女の存在。
事あるごとに悩みを相談したり、他愛もない会話で盛り上がったりしたり。
彼女と一緒の旅行なら、行き先なんてどこでもいい!!と心から思えるくらい、心を許している。彼女と時間を一緒に過ごすこと自体、私にとって凄く意味のある時間なのだ。

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そんな彼女と初めて一緒に行った旅行は、2泊3日の弾丸チェジュ旅行だった。
当時の私たちの勤め先の休憩室の掲示板で、「社割」の二文字を見るやいなや、2人顔を見合わせた。

お互い「旅行好き」という共通点もあって、私たちはすぐに日程調整をした。
航空券とホテルがセットになった社割は、とてもお得だった。
すぐに予約をして、回りたい観光地を決めた。
チェジュの地元をめいっぱい感じれるように、敢えて公共の交通機関で移動することも決めた。
バスの車窓から見る景色も新鮮で、2人の話題もいつにも増して尽きなかった。
ホテルに戻って夜に食べに行った、韓国式焼き肉で、お腹も心も満たされた。
ホテルで過ごした夜も、晩酌しながら話は尽きなかった。

そんな彼女の存在が、心の支えになっている。
そんな彼女との旅行を、もっともっとしたいと思っている。
そんな彼女との出会いがあって良かったと、心から想う。
彼女の存在こそが、私の視野をげてくれる。
出会えて良かった、心の友。
そんな彼女との次の旅行が楽しみで楽しみでたまらない。