私は現在大学2年生で、サークル活動でダンスに励んでいる。大学のサークルというと妥協せず真剣に活動しているところもあれば仲間づくりを目的に楽しさ重視なところもあると思う。特にダンスサークルは、世間的にちゃらちゃらしているイメージが強いと感じている。
しかし、私が所属するところは高校の部活動のような真面目さがある。練習は週3回から多い時は週5回で、欠席する人はほとんどいない。そんなダンスに打ち込める環境が整っているコミュニティに入り、私の大学生活はサークル一色となった。
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このような状況に窮屈さを感じる人もいるかもしれないが、私は違った。部員たちや引退したOGさんはこのサークルに対して愛に溢れていて、私はそれが大好きだ。サークル活動の一番の目的は年末に行われる自主公演で、幹部である3年生を中心に作り上げるステージは圧巻である。
舞台からの景色を見るためには全てが思い通りに行くことはない。一から舞台づくりをしていくため、大きな壁に直面したり、誰かと意見がぶつかることもあった。しかし、それを乗り越えた先に、素晴らしい景色が待っているのだと信じると、それが原動力となって歩みを進められる気がしている。
このような一人一人が熱心なサークルは、探してもなかなか見つからないだろうと感じるほど気に入っている。私の視界を広げたもの、それはこのサークルという居場所だ。それは私の“サークル”という概念を上回るほどに、私にとって大切な財産になった。
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具体的にそのように感じたのは、昨年末の公演前。3年生が毎年自主公演で引退するため、2年生の私にとっては先輩と一緒に踊る最後の機会であった。舞台に立つ直前に楽屋前に後輩が呼び出され、引退する3年生一人一人から手紙を受け取るのが恒例となっている。
特に私たち2年生の代はこの公演が終わると幹部代としてこのサークルを引っ張っていく立場になるため、先輩からは激励の言葉をたくさんいただいた。「あなたならできるよ」「気負いすぎずに頑張って」「いつでも応援しているよ、大好き」。
この抱えきれないほどの愛を受けて最後の舞台に立った。このとき私は、このサークルというコミュニティがなんて素晴らしい場所なのだろうと改めて実感した。最初は右も左も分からなかった私たちにいつでも親身になって教えてくれた先輩、よりよい舞台を作ろうと動いてくれた先輩、後輩たちに積極的に声をかけて緊張をほぐし楽しい時間を一緒に過ごしてくれた先輩、と、このサークルのために先輩方がしてくれたことを考えると、本当に愛に溢れていると感じる。
また、同期や後輩もこのサークルに対して意欲的で、ダンス歴や個人の環境が異なっても、同じ目標に向かって一生懸命に取り組む姿を隣で感じていた。さらには、舞台を成功させるには多くのOGさんにもお手伝いをお願いしていて、このサークルが代々築いてきた縦のつながりにも感謝しなければならない。
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このように、大切な仲間、繋がり、そして居場所を見つけて、自分の世界は広がり、大学生活に深みが出たと思う。確実に私はこのサークルに所属したことで視界を広げることが出来た。ただダンスをする機会が与えられた場所ではなく、本当に信頼のできる仲間とともに目標に向かって進んでいくことのありがたみを知ることができて良かったと思う。ここで過ごした経験や得られた価値観が、きっとどこかで活きるはずであると信じている。
3年生が引退し、私たちは幹部代となった。私はサークルをより良い方向へ導きたい、積極的に行動したいという想いから部長を務めることになった。まだ始まったばかりだからか、不安や緊張は少なからずある。
ただ、同時にこれからの活動に大きな期待を膨らませている。自分の視界を広げてくれたこの居場所の良さを守り、次に繋いでいけるようにこれから1年間頑張る覚悟を決めた。そしてまだ見ぬ新入部員に、同じようにサークルが大切な場所だと感じてもらえたら本望である。