先生たちとの別れが寂しくて1人になると涙が止まらないよ
2021年の春、不安な気持ちいっぱいで高校に入学した自分にそう伝えたい。
中学3年間教室に入れていない私が教室に入れるのだろうか、何かあった時うまく先生に伝えられるだろうか、人間関係はうまくいくのだろうか。

この学校だったら大丈夫かもしれない。説明会に参加してそう思った自分はどこへ行ったのだろう。頑張らなければいけないという気持ちが大きすぎて、少しだけあった楽しみだという気持ちが消えてしまいそうだった。

結果を言うと不安は的中した。1年で話すようになった同級生とはあまりペースが合わなかった。そして、2年の冬休み明けから教室に入れなくなった。

我慢していたら良かったのだろうか。いや、きっとそんな我慢は続かない。そう分かっていたからこそ葛藤した。あと1年ぐらいなのに教室に入れなくなった焦りもあった。

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1年の時に1番楽しいと思っていた授業は、後に3年時に担任になる先生の授業だった。その理由から3年の時は教室に入りたい気持ちが大きかった。だからといって体調や気持ちがついてくるわけもなく、3年になったからと教室に入ることはやっぱり出来なかった。

2年の時に参加せず後悔した修学旅行やレクレーションなどの行事に参加できたことでそこの悔いはない。でも、今更どんな気持ちになろうと戻ることはないが、楽しいと思っていた授業を担当していた担任の先生のクラスに入りたかったという気持ちは残り続けてしまうかもしれない。

そんな少しの後悔がありながらも先日卒業し、高校3年間を無事に終えた。

卒業式が終わってから「3年間どうだった?」と1年の時副担任だった先生に聞かれた。私は泣きながら「教室に入れなかったけど3年が1番楽しかったです」そう答えた。

進路はどうやって決めたらいいのだろうか、今年度1年うまくやっていけるだろうか、教室に入れなくなってから同級生との距離感が分からない。2年間通い、慣れたはずの学校なのに3年が始まったばかりの頃は入学した時以上の不安があった。

初日は3年になった自分を受け入れることが出来ず、担任の先生に自分で話しかけることすら難しかった。他の先生に頼り、話しかけることが出来た時、「なんかあったらいつでも相談して」と言ってくれた。

家に帰ってから不安なことが出てきてしまった時は、明日の朝担任の先生に聞こう。そう思えるようになり、いつの間にか先生の言葉が自分の中で安心材料となっていた。沢山相談出来た。その度に私は安心した。そのおかげで行事に参加することも出来た。

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正直に言えば、調子良く1年間教室に入れていた小学3年生の私が想像する高校生活とは違った。辛いことも、人間関係がうまくいかないことも、色んな不安もあった。

それでも、涙が出るほどに寂しいと感じているということは楽しい3年間だったということだろう。そう思えているのは紛れもなく先生たちのおかげだと思う。

教室に入れていたら、あと少しちゃんと感謝を伝えていれば良かったという少しの後悔も含めて、これがあの春に戻れるのなら私に伝えたいことである。