家事が好きだ。掃除も洗濯も料理も食器洗いも好きだ。「そんな人いるはずない」「家庭的ぶっている」散々言われた。本当だと言うと「嫁にきてほしい」と言われた。女の子から。

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どうやら世間的に、家事はできることならしたくない嫌なことらしい。それも、相当めんどくさいことのようだ。料理は比較的好きな人もいるように思うが、掃除や食器洗いは本当に嫌われている。まぁ料理をすれば、おいしいものを食べられるという自分へのバックがあるけれど、掃除をしたからといってご褒美的なものはない。家に人を呼ばない限り褒められることもない。いわば永遠の自己満足なのだ。

こんな感じで、私の家事に対する思いは世間とズレていることを自覚した上で、それぞれの家事の好きなところを挙げていく。共感できなくていいです。

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1つ目、食器洗い。これが私は1番好きです。まず、手が水に触れている状態が心地いい。寒い時期はお湯で洗うので、手浴のような感覚。また、汚れた食器がもとのつるつるピカピカになるのも気持ちがいい。ついでにいうと、数人分洗う際に食器ごとにまとめて重ねる作業は、簡単なパズルをしているような気にもなる。

2つ目、洗濯物を畳む。これもかなり好き。衣類にはそれぞれ決まった畳み方と入れる場所がある。靴下を手にとり、靴下仕様の畳み方をして、他の靴下たちのところへ入れる。これもまた、パズルのピースをはめる感覚。私はパズルが好きなのだろうか。

3つ目、床の掃除。生活していると、どれだけきれいに使っていても床は汚れる。女性だと特に、髪の毛が落ちる。それらを掃除機で一掃すると、もとの何も落ちていない床に戻る。爽快。毎日掃除機をかけても、ふと床に手をつくと、予想以上にほこりがたまっている。クイックルワイパーも便利だが、私は濡らして固く絞った布で直接床を拭くのが好き。布がどんどん灰色になっていくと嬉しい。

4つ目、料理。私にとって、生きることは食べること。食べることを基準に1日を過ごしている。毎回の食事をできる限り楽しみたい。自分の気分と体調に合わせて、あと冷蔵庫の中身と相談して献立を考える。そのときの気分で、色々な食材や調味料を組み合わせて作ると、たまに大発明が起きる。それを独り占めして食べるのだ。あぁ幸せ。

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 この調子で書いていたらきりがないのでこの辺で止めておく。とにかく、家事が楽しいのだ。家事が嫌いな人の家で「家事やらせてください!」と言いたいくらいだ。

つくづく、好みは人それぞれだなぁと思う。私はスポーツが得意ではないし、ゲームをするのも好きではない。好きなことしていいよ、というときに、じゃあお風呂場でも掃除しようかな、となる。世間とはズレている。

だから「ちゃんと家事しててえらいね!」と言われても困ってしまう。好きでやってるだけなので…「ちゃんとゲームしててえらいね!」とは言われないだろうから、申し訳なさすら感じる。

小さい頃から母親の家事を手伝うのが好きだった。大掃除は率先して参加した。というか、私がいないと我が家の大掃除は成り立たないという自負がある。好きなことをやっているだけなのに「本当に助かった。ありがとう。」と感謝される。家事好きな私は、かなりラッキーだ。