世間では少子高齢化が大きな問題として連日報道されている。このまま行くと日本の人口は1億人を下回るとも言われている。ただ、そんな中でも、私の周りではここ数年、3〜4年の間で母親になった友人がとても増えた。世代の問題なのか……だから世間で言われている出生率の低下は本当なのか?と疑ってしまう。

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そして母となった彼女たちと久々に会うと、驚くほどに皆すっかり雰囲気が変わっている。それまでどんなにギスギスしていて厳しかった人でも、まるで人が変わったように笑った顔が丸く、優しく、イメージとしてはふわふわとした、まるで聖母のような雰囲気をまとっているのだ。そしてその都度、母性がその友人たちを変えたのか、と考えさせられる。

確かに、純粋無垢な子供を相手にすると自然と笑顔になるし、幸せホルモンが体内に分泌されているのを感じる。少しでも目を離すと危ない小さな尊い存在が24時間側にいて面倒を見ないといけない責任やプレッシャーもあるし、産まれる前とは生活がいっぺんし大変なことも多い、と体験談を彼女たちから聞く。また、母親・父親ともに産後うつは近年大変な問題として広く知らされている。それに子供が産まれると、婚姻関係を解消する離婚とは違い、子供はこれからも生きていくわけで、後戻りすることはできない。そして育てていく中で様々な問題・困難が都度都度起きる。

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でもそれでも、自分の遺伝子を引き継ぐ、愛しい守るべき存在ができた彼女たちからは言葉では表しきれない幸せそうな雰囲気が溢れていて、そばにいると彼女たちから幸せのお裾分けを受け取っている感覚になることがある。

母親・祖母の時代とは女性を取り巻く環境は大きく変わり、今では結婚することも、子供を持つことも各個人の自由であり、1人でいてもとやかく言われる時代ではなくなった。それでも結婚などはまだなのかと言ってくる人は一定数いるが……(一刻も早くなくなったほしいと切にいつも内心では思いながら笑顔でスルーするが)。

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今のZ世代の若者は結婚・出産には関心がないともよく話に聞く。恋愛自体にもコスパを求め、無駄な付き合いはしないと聞くこともある。多様性が進んでいる社会の中で、色々な生き方、幸せの形が広がってきたことはとても良いことである。幸せの形は人それぞれだ。

ギリギリZ世代の自身としては、まだ未婚で自由でいられる今の1人の時間も大切だ。自分のやりたいことに集中できる。ただ、出産を経て人が変わったように母性に目覚めた友人たちを見ていると、子供を産み、育てることも生きていく中での1つの幸せの形だと思うし、わたしもいつかは母親になりなりたいと思う。そうしたら私の中の母性が私を変えるのだろうか……とふと考えることもある。

今後、わたしが母親になるかどうか、いつになるのかは今後の人生の流れとご縁に身を任せて。それまでは、周りの友人たち、昨年産まれた姪っ子から幸せなエネルギーのお裾分けを受け取って過ごしていきたい。