わたしは、中学校と高等学校を女子校で過ごした。身近な男性といえば、先生だけだった。同世代の男子といえば、近くにある男子校の生徒たちと電車や道ですれ違うだけ。塾でも席が前後でプリントを渡す程度のコミュニケーションしか、取らなかった。

女子校に通うと、小学生時代には想像もしていなかった、かなり特殊な環境下で、10代の6年間を過ごしていたのだ。世間のイメージからすると、女子校はイジメが多く、怖いのかもしれない。しかし、偏差値の高い進学校だったため、学力によるヒエラルキーは、たしかにあったが、取り合う男子がいないため、クラスのみんな仲が良く、平和だった。

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男子のいない環境であると、学校の中のさまざまな場面で力が必要な仕事やが出たとき、困ってしまう。たとえば、授業中にが入ってきただけで、何人も騒ぎ立てる生徒がいるため(わたしもその中のひとりだった)授業は問答無用で中断するのである。思い出しただけで恥ずかしいような、情けないような出来事である。

また、体育の授業はかなり緩かった。毎年、冬にせまい校庭のトラックを数周走るマラソンがあった。確かどの学年も、1キロメートルだったはずだ。大学時代にこの話をしたときは、友人からかなり驚かれた。共学の学校では、学校の外の公園などに走りに行き、そこを何周もするそうだ。

また、男ウケを考えていなかったので、当時のわたしの趣味もカフェ巡り、ネイル、フラワーアレンジメント、アフタヌーンティー、オタ活などのように、女子っぽいものばかりだった。大学に入学してすぐの自己紹介で趣味を言う場面で、「○○(バンド)の音楽を聴くのにハマっています!」と言う人が男女問わず何人もいて、圧倒されてしまった。

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そんな温室で過ごしていたわたしは、キラキラ系女子、いわゆる「共学の女子」、大学に入学して以降、怖いと感じることになるのである。彼氏がいるのにも関わらず、男子も女子いるグループで固まって授業を受け、空きコマを過ごし、昼食を取る女子がいるのだ。逆に彼氏がいない女子に関しては、男子に堂々と女子としての特権を振りかざすように、何かにつけて甘える女子もいた。

わたしが女子校で見なかったタイプの女子とは、なかなか気が合わなかったが、男勝りな友人や女子校出身の友人、サッパリしているタイプの友人とは、大学卒業後でも旅行に行くほどの仲である

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このように、6年間の女子校生活を謳歌したわたしが今、学生時代を振り返ると、女子しかいない環境の中で、守られていたと言ってしまえばそこまでだが、かなり世間と感覚がズレてしまっていたと感じる。大学の4年間だけでは、そのズレは解消できていないかもしれない…。

また、学生時代に男性と付き合うまでいかなかったとしても、同年代の男性とコミュニケーションを取っておいた方が、その後の人生において、役に立ったのではないかと思う。わたしの反省を活かして、自分の子どもがもし生まれたら、社会に出たときに困らないように極力、共学をオススメしたいと思う。