私はかき氷が好きだ。
お祭りでよくあるザリザリのやつも好きだけど、ここ数年はまっているのはふわふわのやつ。1000円以上する、専門店で食べられるようなやつだ。

特に今夏は好き度が加速している。インスタのストーリーを見返してみたところ、昨夏食べたかき氷が6杯なのに対し、今夏はもう8月頭の時点で20杯食べている。ちょっと食べ過ぎだな、と自分でも思うが、やめられない。休みの日は1日に3個食べた日もあった。

こう言うと多くの人は驚くが、実はまだまだ少ない方なのだ。インスタで見かけるかき氷好き(最近知ったのだが「かきごーらー」という呼び方があるらしい)達は、1つの店で2、3杯食べて、さらに他店へはしごしたりしている。私なんてまだまだだ。

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かき氷を好きな理由は、2つある。

1つは、シンプルに美味しいから。
「氷に1000円以上出すなんて」という意見をたまに見かけるが、これは本当に美味しいかき氷を食べたことがない人の感想だと思う。
お祭りで食べられるような商品と専門店がこだわって作っているかき氷とでは、全くの別物なのだ。氷の柔らかい食感、工夫して構成された味、美しいビジュアル。ケーキやパフェと同等の質の高さを持ったスイーツだと思う。

もう1つは、ガツガツ食べることが出来るから。
私はそもそも食べることが好きで、よほど大盛りのメニューでない限り、何も考えず食べるとすぐに食べ終わってしまう。なので少しでも長く食事を楽しむために、わざと一口を小さめにしたりしてゆっくりと食べ進めている。 
そんななかで、専門店で食べられるかき氷の多くは、こんもり盛られている。そして、溶けてしまうから早く食べねばならない。これをネックだと感じる人もいるだろうが、私は違う。むしろ、ガツガツ食べる口実になる。たくさんの量を、遠慮せず食べたいスピードで食べられるのだ。こんなに嬉しいことはない。

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このように素晴らしいかき氷。そういえばどこの国発祥なのだろう、と先日思い、ネットで調べてみた。すると、日本発祥であることがわかった。そうかもとは思っていたけど、やはりか。誇らしさとともに、ある思いが頭に浮かんだ。
それなら、日本を代表するスイーツとしてもっと世界に売り込むべきなのでは?という思いだ。

決してクセが強いものではないし、この繊細な味わいと大胆で華やかなビジュアルは、国境を超えて通用するのではないだろうか。私が海外在住の大金持ちだったとしたら、絶対、年に数回かき氷を食べることを主の目的として日本に来ると思う。それくらいのポテンシャルが、かき氷にはあるはずだ。

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かき氷は現時点で十分人気のスイーツだけど、まだまだいける。世界へ羽ばたける力を持っている。
ああ、私が世界の誰かに向かって何かをプレゼンするような仕事をしていたなら、迷わずかき氷を勧めたのに……。日本に収まった生活しか送ってきていないせいで、このような曖昧すぎる悔やみ方しかできない。

もし日本のかき氷が世界で広まっていったら。それは日本にとってはもちろん誇らしいことだけれど、海外の人達にとってもプラスになると思う。なぜなら、かき氷は美味しいから。かき氷を食べる人が多くなるということはすなわち、幸せになれる人が増えるということなのだ。広まっていくに越したことはない。
数年後、かき氷が世界へ誇る日本の氷菓となっているとを願いながら。私は今日も消費者として、サクサクモサモサかき氷を食らう。