マッチングアプリは中毒性がある。
いいねをもらえると承認欲求が満たされてもっともっとと求めたくなる。
本来は自分で満たすべきものだが、マッチングアプリという仕組みが人をおかしくさせる。
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遡ること5年前。
マッチングアプリではじめて彼氏ができた。
彼はホストクラブの経営者で、まだ現役ホストだった。
マッチングアプリで出会い、はじめにホストと名乗り「嫌だったら返事しなくていい」といってきた誠実さに、自分の思い込みは手放そうと思った。
実際に会ってみたら、あまりにも素敵で、話しやすくてとても誠実に感じたものだった。
3回お会いしてからお付き合いすることになった。
でもそのうち1.5回はホストクラブで会っていたり、だんだん本当に信じていいのか疑うようになった。
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今振り返ると明らかに営業だとわかる。いや、当時もわかっていた。
そう感じた気持ちも伝えて、それでもこの人ならなんでも話せるから諦めずに話し合いたいと思いながら、お付き合いを楽しもうとした。
だんだんと、ホストクラブに対しての想いや、私が100言ったことに100返ってこないことなどに対してひとりでストレスがたまっていった。
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それまでは人に反対されるのが嫌で言っていなかった。
実際に友人に話したら、とことん落ち込むようなことを言われて、私は騙されているのかなとも思いそうになった。
友人に話して、別れを選ぼうとしたはずなのに、話したら決めつけてくる友人への怒りが生まれていった。
何も知らないくせに、肩書きだけで判断される。すごく悲しくて怒りも湧いて、人に話すのも嫌になった。
友人と話したその勢いで別れようとメッセージを送ったが、それで終わるのは嫌だと強く思った自分もいた。
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頭は、「彼の行動や態度は、なんだか信じられない。別れた方がいい」と判断していた。
でも心は、「決定打になるような発言もなく、話したら続けられそう」と感じていた。
なにより好きという気持ちがあり、信じたかった。
これまでの行動や好きと言ってくれた気持ちが嘘だとは到底思えなかった。
思考と感情の部分がまるで矛盾しており、すごくしんどかった。
でも昔より幸せになれて思うのは、感情を大切にした方がいい。ということだった。
疑って傷つけるくらいなら、だまされて傷つけられた方がいい。
究極はそう思った。
でもなかなか会えない日が続くとどんどんネガティブになって、勝手に自分で思い込みを強化する。関係を壊しそうで怖い。
そんな繰り返しだった。
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マッチングアプリは出会いを簡単に提供してくれる。
普通だったら交わることもない人との出会いをくれる。
それは時に魅力的だし世界を変える。
違う価値観を知ることは大切なことだし人としての器を広げてくれるとも思う。
でも知らない方がいい世界だってあると思うんだ。
マッチングアプリは常に悪魔が隠れていて、もぐらたたきみたいなものだ。
ひとつ解消されてもまた悪魔がやってくる。