「マッチングアプリ体験談」を読むのにハマっている。悪趣味だと思われるだろうか。

きっかけは友人だった。社会人になると出会いが少なくなるようで、私の周りの女友達もどんどんマッチングアプリを使い始めた。

私はというと、大学進学と共に、当時お付き合いをしていた人と別れてから、今までずっと恋人はいない。マッチングアプリに興味がないわけではない。でも、そこまで恋人を欲していないし、ネットで出会うことに不信感と不安感が拭えずにいるので、自分自身はアプリを使ったことはなかった。

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「話が盛り上がって良い感じ」、「今度会うことになった」、「話下手すぎてつまらない」……友人たちは、会う度にアプリの話で盛り上がっていた。そして、私も彼女たちの話を面白がって聞いていた。

そのうち、彼女たちの話では飽き足らず、ネットに上がっている「マッチングアプリ体験談」を読みあさるようになった。どうやら私は、「恋愛そのもの」よりも、「恋愛をする人たち」への興味の方が強いらしい。最初のうちは友人たちの話を聞く感覚で、ネットに上がっている話も楽しんで読んでいた。

しかし、だんだんとモヤモヤするようになってきた。体験談では、プラスな話より、マイナスな話の方が圧倒的に多い。「写真と違う」、「気が乗らなかったからドタキャンした」、「こっちが~して当たり前だと思っていてムカつく」……中には「自分をかわいいと勘違いしている」などという言葉もあった。まるで他人の批評会だ。

マッチングアプリって、自分がいいなと思える相手を見つける場所でしょう?どうして自分と合わない人の悪口まで言っているのだろうか。せめて放っておけばいいものを。

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マッチングアプリを利用している人は全国にいる。普段の生活であれば出会えない人とも出会えるし、自分の求める相手の条件を設定して探せるので、理想の相手を見つけるのに効率がいい。

それがゆえ、理想がどんどん高くなっているのだと思う。「条件に合う相手なのだから」と過度に期待しているからなのか、それに添わないことがあると、必要以上に避難してしまうのではないだろうか。また、ドタキャンや突然の音信不通も多い。手軽に出会える分、関係をやめるのも手軽になるのだろうか。

私の中でマッチングアプリは、「人間の取り捨て選択の場で、平気で相手との関係をぞんざいにできる場所」というイメージが染みついてしまった。みんなそのように割り切っているのだろうか。私にはマッチングアプリは向いてなさそうだ。

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とはいえ、私は実際にマッチングアプリを利用したことはなく、このイメージも体験談を読んで作られた私の偏見なのかもしれない。

それでも、アプリにしろ、アプリではないにしろ、他人の人間性を批評して悪口を言ったり、他人に会う約束などをぞんざいに扱う空気は嫌だなと強く思う。

他人に対しての敬意と尊重がおろそかになってはいやしないか。他人との関係作りが健全であることを願うばかりである。