私にはもうすぐ結婚を予定している彼氏がいる。19歳になる時から付き合い始めたから、もう6年目に突入していることに、時の流れの早さを感じる。
この思い出を忘れないように、覚えているうちにこの恋愛が始まりかけた当時の気持ちを綴ろうと思う。

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の前に、恋愛を拗らせていた壮絶な日々から綴ろうと思う。

私は18歳ごろまで、「自分が好きになった人は絶対、自分のことを好きになってくれない」という悲劇のヒロインぶって生きていた。実際そうで、中学・高校で好きになってきたあの人やこの人は、私なんて眼中になかったように思う。

だからこそ、変な思い込みが先走っていしまっていた。
片思いばかりを繰り返しすぎて、いつしか自虐キャラを演じ始めていた。「自分なんてどうせ振り向いてもらえないけれど、それでも果敢に戦う」という少女漫画の主人公のような。
今思うと、それらすべては思い出となり、実らなかった恋もすべて尊いものだが、現実では恋愛において何も進んでいかない、ただの哀れな女でしかなかった。

「ももりんってなんでそんなにアタックできるの?」

これは高校時代によく言われた言葉だ。
自信過剰なように映るかもしれないが、本当は全く自分に自信がない中でアプローチしていた。今思うと、片思いが実ることなんてもはや望んでいないような気がしてきた。
ただ、何もしないよりはできる限りのことをした方がいいという行動力は誰よりも備わっていたからこそ、そのエネルギーだけで生きていたように思う。

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それからというもの、大学初期に好きになったバイトの先輩は、一緒に帰る片道15分の中で9割が自分の話だった。その間私は全く自分の話ができなかった。それでも「いい人」を演じ続ければいつかそんな私を認めてもらえるという意味の分からない思い込みで、私は彼のどうでもいい話を聞き続けて、白目を見ながらすごいですねすごいですねと、たくさん肯定していた。とても疲れる日々だった。

こんな日々を18歳ごろまで送っていたから、私はどんどん自己肯定感が廃れていった。自分を消せば、相手が気持ちがよく自分を開いてくれるのか。だったら本当の自分って何だろう?どうあれば、私は好かれるのだろう。そんなことを考えながら、どんどん自分が消えていった。
結局その先輩には最終的に告白をした。そして振られた。なんなのあいつ、自分の話ばっかして。こっちからピリオド、さようならだ。

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それから自分の人生を取り戻すべく、本当に好きなことだけをしようと決意した。好きだったピアノ、行きたかった一人カフェ、何でもチャレンジしたし、なんだってできた。ようやく世界の広さを知った。

そんな時、今の彼と出会った。場所は塾のバイト先。就活を終えて復帰した彼は、さわやかにコピー機の前で私に挨拶をした。

「腰の位置が高い人……」そんな印象で、きゅんとした。

いつしかバックヤードで授業終わりに談笑することが続き、どちらともなくLINEを交換していた。あまりにもスムーズで、余計な空白がない。駆け引きとか、言葉の裏を突くとか、そういういやらしさが全くない。

この人は私が好きなのだと思った。そして私もそんな彼がとても魅力的だと思った。
それからすぐにLINEでの会話は弾んで、何度かご飯に行ったところで付き合うまでに至った。何度も何度も自分を失いかけていた日々とはもうさようなら。ようやく本当の私を見てくれる人に出会えたことに感動した。

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これまで色々な苦難もたくさんあったが、彼となら乗り越えられそうだ。
そう思える相手に出会えて、とてもよかった。