大事な睡眠時間を削る理由が、人のためではなく、自分のためだったことが許せなかった。

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仕事のある日は6時30分に起きる。
予定がとくにない休日も早く起きる。
夜起きているのは苦手で、なるべく早く寝たい。

忙しくて睡眠時間が短くなった日も、早起きは変わらない。
低血圧なのに寝起きから元気。
でも睡眠時間が足りない日はいつもより早くエネルギーがきれるから、7時間の睡眠時間は確保したいのが本音だ。

眠れない夜はわたしにとってあまりいい日ではない。
わたしにとって眠れない夜でも「いい」理由は、大事な人といるとき。
大事な人に時間を使うときくらい。

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それでも年に数回、大きいものだと数年に1回、自分のことを考えすぎてしまう期間がくる。
足元が不安定で、大波にさらわれる感覚。
そのピークの日は眠れなくなる。

その時はきまって、何もしたくない、何も考えたくない、すべてが面倒くさくて、なんでもいい。
そんな気持ちになっている。
病んでいるわけではなく、意欲も気力もない状態。

なんでこうなるのか、なるたびに考えては、母に話す。
残念ながら今までそれで腑に落ちたことはなく、普段思っていた不満を吐き出す日になっていた。
そして気が付いたら元に戻っている。
時間の無駄だと思っていた。

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そんな今年の夏の終わり。
数年に一度の大きいものがやってきた。
眠れない。

友達に会うときや、連絡するとき、

最近どう?
なんかあった?
なにもなくても連絡してね

よく周りに伝える言葉。

話してくれることは何でも聞くけど、無理に聞き出しはしない。
変わらずいつでも味方だし、そばにいるよって伝えること。
少し意識的に自分のことを振り返れる時間になればいいなっていうおせっかい。
それで気付けることもあると思うから。

そんな話をした後、わたしの周りは優しいから、私の心配もしてくれる。

自分は大丈夫なの?
無理しないでね。
困ったら相談して。

うん、本当に大丈夫だし、無理してない。

その時の本心。
自分の話をするのは得意じゃないけど、昔よりは人に大丈夫じゃないと言えるようになってきたから。

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しかし思い返してみれば、最近は周りの話をたくさん聞いていたし、転職や、苦手な恋愛に向き合おうとして色々重なり、奮闘していた。

気付かないうちに大変だったのだろう。
この「気付かないうちに」ということが原因だったと、今年ようやく気付くことができた。

大きな波にさらわれているとき、それは普段見えない無意識なところが見えている期間だったと気付いた。
周りには自分を振り返って気付けるようにとおせっかいをするのに、自分自身の事には気付けていなかったということになる。

そりゃ眠れなくなるわけだ。
普段は無意識にできていることが、意識しないとできなくなって、その分考えることが増えている。

無意識に処理して、ないものにしていたことが、すべて見えてしまっただけ。

そのことに気付けても、波にさらわれたままだったので、普段通りを装おうとする。

普段は無意識でやっていることを今は意識してやっている、ということを理解しながら行動していたから、無意識で出来ていた自分すごいなと思うことができた。
意識的にやろうと思うとすごく疲れることが、無意識にできて、苦にならない。

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自分のわけのわからない状態に悩み、そのたびに時間の無駄だったと思い続けていたけれど、私には必要な時間だったのだと思うことができた。

また波にさらわれたときには、頑張って少し休憩しながら、無意識の自分すごいなと認めて、ダメな自分でも少しは許してあげようと思う。

睡眠時間は削りたくないけれど、自分と向き合う夜があってもいいのかもしれない。