先週は大学のテスト期間で、手ごたえはあまり感じられなかった。むしろ、いくつかのテストは難しすぎて、単位を落としそうな不安から現実逃避したいとさえ思う。それなのに、私の心は晴れやかだ。

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テストが終わった次の日に、イギリスから荷物が届いた。その次の日には別の友達からポストカードが届いた。どちらも私の大切な人からだった。一瞬で繋がれてしまう今だからこそ、手間と時間をかけて送った気持ちはやはり重みがある。どんなに遠く離れていても、私たちはつながっている。そう感じられて胸が熱くなった。

私は1年間の留学を経て、この10月から大学3年生に戻った。だけど、クラスメートは全く知らない人たちばかりだ。卒業を延期することを選んだ私は、1つ下の学生と同じ講義を受けている。知り合いのいない講義で1人受講することに疎外感は感じるだろうなと予想はしていたけれど、実際経験してみるとかなり心細かった。去年の留学初期の気持ちを再び味わっていた。副専攻で建築を取っているおかげで建築を取っている学生とは話す機会が増え、最近ようやく打ち解けるようになってきた。

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そんなとき、1人のドイツ人に近況報告をすると、でも1学年下の新しいことはとっても特別なことじゃない?と彼は言った。確かにそうかもしれない、と思った。今年の建築副専攻は、積極的な子が多い。人見知りな私にもよく声をかけてくれたりと、上手くやっていけそうだなと感じることがあった。留学前に日本で出会った彼は兄のような存在で、私は留学準備について相談にのってもらったり留学初期には元気づけてくれた。私がイギリスに留学する前には、無事に渡航できますように、とお守りを渡してくれた。そんな彼とは連絡を取り合ったりポストカードのやり取りもしている。誰も知り合いがいない、というネガティブなことよりも新たな出会いがある、というポジティブなことを考えようと思えた。

私と私の家族に向けて、たくさんのクリスマスプレゼントを贈ってくれたのは、イギリスにいるホストファミリーだった。きっかけは、姉妹都市交流のイベントでイギリスから来ていた少女が私の家に来たことだった。

まだコロナ禍だったため、1日だけ私たちは色々な場所に彼女を連れて行った。それから、彼女がイギリスにいるということは、私が留学先を決める要素の1つにもなった。去年の秋から私はイギリスに行った私は彼女に連絡を取った。彼女は2回、私の住んでいた街に遊びに来てくれ、私は姉妹都市である彼女の街を訪れた。彼女の両親は私を快く迎え入れてくれ、クリスマスのプレゼントをくれたり、近くの公園まで連れて行ってくれた。初めて彼女と出会ったときには、こんなにも縁が続くなんて考えられなかった。イギリスでたくさんお世話になった感謝を、プレゼントとともに伝えようと荷物を送る準備をしている。

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そして、驚くべき手紙が届いたのは、激しい雨が降る日のことだった。その子は向こうのクラスメートで、初日に教室の場所が分からず困っていたときに声をかけてくれた子だった。明るくて、面白くて、いつも自然体な女の子。私はその子と一緒に夕飯を作ったり映画を見るのが大好きだった。可愛い字体とともに近況報告をしてくれて、私はついほころんだ。

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私は弱いと思う。物事を悪い方向に考えてしまうし、神経質な面もある。眠れない夜は、最悪な出来事まで想像してますます眠れなくなってしまうほどに。帰国する前や帰国してすぐの頃は、お別れとともに友達とも自然と疎遠になってしまうのかな、なんて案じていたけれど。奇跡と奇跡がつながって、今でも縁が続いている。それってスーパーラッキーなことなんじゃないかと思う。大切な人たちのおかげで、私は明日も前を向いて歩いていける。彼らが私にしてくれたように、私も彼らの心を明るくできることを切に願って。クリスマスには、今度は私から特別なメッセージを送ってみよう。