過去イチ太ってしまった2024年。巻き返すべく始めた新たな習慣

2024年は過去イチ太ってしまった。自分の中では暴飲暴食をしたつもりは全くないのだけれど、気が付けばいつの間にかといった具合だ。幸いにも私はこれまで「ダイエット」とはほぼ無縁の人生を送ってきた。それが、今や頭を悩ます事態に陥っている。
そもそも私は運動が苦手。スポーツどころか日頃の運動習慣はまるでゼロ。ダイエットどうこうより健康面で宜しくない。今は若さで何とか成り立っているかもしれないけれど、今運動していない分、そのツケが年を重ねた時にポッと出てきそうで恐ろしい。そういう理由もあって、まずは軽い運動から始めてみることにした。もも上げ、スクワット。これなら何とか続けられそう。他にもネットで見つけた下半身に効くとされるストレッチも追加。取り組んでいると何となく効いている感じがする。ただ何となく取り組むより、気のせいでも効果を感じながら取り組む方が良さそうだと信じて日々続けている。
さらに、ジョギングも始めた。学生時代、体力テストの持久走は大の苦手で、足を引っ張っていた。私が学生の頃は、女子が走る距離は1000mでそれを5分以内で走るのが目標とされていた。しかし、私は一番酷い時で6分半かかっていた。完走できていることは褒めてあげたいけれど、あまり良い結果とは言えない。他にも小中学校時代の冬の体育と言えばマラソン。こちらも毎度、気が重かった。体力テストは季節の良い春に行う分、まだ気持ちが救われたけれど、マラソンは長距離を走るのが辛い上に寒いのが苦痛で仕方なかった。走っていると苦しいし、寒くて肌が痛いしの二重苦だった。
そんな感じで長距離を走ることに対して苦手意識しかない私だけれど、意を決して挑戦してみることにした。
とりあえず、具体的なコースは決めず、気の向くままに走ってみた。初めのうちは足首がものすごく痛かった。全体重が足に加わるので仕方ないのだけれど、自身の運動不足を痛感させられた。正確な距離はわからないけれど、おそらく2kmくらいだろうか。時間は1回あたり約20分。初めはかなりキツかったけれど、回数を重ねると案外慣れて来る。当初感じていた体の重みや足首の痛みもあまり気にならなくなってきた。おおよその時間を計るため、コースは毎回同じで、住宅街を走っている。
ある日、私がいつも通り走っていると、それを見た住人の男性が「こんにちは。マラソンですか?」と声をかけて来た。私はとっさに、「こんにちは。はい、そうです」と答えた。たった一往復のこのやり取りが私にとってなんだか新鮮だった。なぜなら、通りすがりの人と会話する習慣がなかったからである。改めてその住人の表札を見ると、どうやら不動産に関する会社を営んでいるようだった。さっきの住人は経営者だったのだろうか?もしそうなら、やはり経営者というだけあって人としての心意気が一味違うなと分析しながら、残りの道を黙々と走っていた。
後日、ジョギング中に前から別のご年配の男性が歩いて来るのが見えた。私は「こんにちは」と声をかけた。そうしたら、その男性も「こんにちは」と返してくれた。ほんのささいなことだけれど、ジョギング中に新たな自分にも出会えた。
色々と運動を取り入れてはみたものの、そう簡単に体重は減らない。そりゃそうだ。だから、みんな苦労するんだと悟った。けれど、入浴中、洗い場で椅子に座り、自身の太ももをくっつけた時にわずかにすき間が出来ていることに気付いた。どうやら多少でも効果は出ているようだ。このように、運動することはきっと何かしらプラスになり、その努力は必ず自分に返ってくると私は信じている。以前は、1日1km歩く(その場で足踏みも含む)ことを目標としていた私にとって、歩くが走るに変化したことは大きな進歩だ。半分ダイエット、半分健康のために、2025年は無理のない範囲で運動と向き合えたらと思っている。
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