寒い冬、布団に包まりAIで生成した自分の顔。私の顔の特徴って?

冬は寒いので、動けない。布団の中でぽちぽちスマホをいじることしかできない。
私はX(旧Twitter)中毒なので、いつもどおりタイムラインを見漁る。一通り見て飽きてきたところで、下のバーにある「Grok」の文字が目についた。
ご存知の方も多いだろうが、GrokとはXに最近搭載された対話型AIチャットボットである。質問に答えてくれたり、会話してくれたり、画像を生成してくれたりする。元々は課金しているユーザー限定で使用出来る機能だったようだが、昨年12月頃から無料ユーザーも一部使えるようになったとのこと。
この機能で自分の顔写真を生成しようとしたら、どれほど似せることができるのだろうか。そんな疑問がふと浮かび、普段は押さないそのアイコンを押した。
とりあえず、自分の情報と顔の特徴を並べてみよう。
「26歳の、肩幅が広く、暗い茶髪のセミロングヘア、目は釣り目で奥二重、眉毛が薄く、鼻が小さい、中顔面は少し長く、顎が小さい、エラが少し目立つ、口も少し小さい女性の画像を生成してください」
「毛量が少ない」だとか「顔に凹凸がなく平たい」だとかの情報も追加しようか迷った。しかし、極端に受け取られて落ち武者のようになったり、トムとジェリーのトムがドアに挟まれた後のような姿になったらイヤだなと思い、やめておいた。
先ほどの文章を送信すると、4枚の画像の生成が始まった。じわじわと姿を現し数分で完成したそれらの画像の中にいる女性は、思っていたより私に近かった。特にその中の1枚は、かなりいい線をいっている。そっくりというわけではないが、だいぶ雰囲気を掴んでいると思う。
さらに私に近づけるためには、どうしたらいいだろう。
生成された画像を見つめ、どこが違うか考えてみた。改めて考えるとどの女性も、私より少し歳上に見える。世界基準の機能だからだろうか。アジア圏の人間に似せようと思うなら、実年齢より何歳か若く設定すべきなのかもしれない。先ほどの指示の年齢の部分を「23歳の」と書き換えて生成すると、肌質や雰囲気が今の私により近づいた。
あと指示を追加するなら、なんだろう。パーツごとの特徴はもう言い尽くしている気がする。
そうだ、似ている有名人を挙げてみるというのはどうだろうか。何度か似ていると言われたことがあるのは、歌手の家入レオだ。もちろん彼女のほうがよほど華やかでアーティスティックな雰囲気ではあるが、似ている部分があるのは分かる、という感じだ。
試しに「家入レオに似ている」という文言を追加し、生成してみた。うーん、あまり似てこない。むしろ遠ざかったような気さえした。
この後もいろいろやってみたものの、結局最初の方に生成されたものが一番完成度が高かった。自分の容姿って、考え過ぎるとよく分からなくなるのかもしれない。
皆さんも、死ぬほど退屈なときがあれば一度やってみてほしい。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。