3回の休職。手取りは超低い。だけど気にしているのは自分だけ

私は3回の休職を経験した。
1回目は新卒1年目の2月。そのまま退職。
2回目は2社目の2月。そのまま退職。
3回目は現職の3社目。3ヶ月後に復帰。
就活も嫌で就活浪人も経験ずみだから、4回かも。
全部、大したストレスや人間関係の問題はない。アスペルガーやADHDだけど一般雇用で入った人間だからぶち当たる壁が原因だと思う。
1社目は、たとえばクライアントの意図が汲めず納品物が微妙だった、配送先を間違えたなどのミスもあれば、かなり繊細で思い込みがものすごく激しいから人間関係には人一倍苦労した。
2社目も、他の人なら無視して働けばいいや、って思えるんだろうなっていう業務内容と人間関係のトラブルだった。
だけど給料をもらっている以上ベストな状態でしっかりと働きたい。
人の目ばかり気にして常に緊張状態でお腹を壊して休職した。私はお腹が強いので、お腹を数週間にわたって下していたり不調なのは大問題。人間関係が原因とは言わず、体調不良という名目で休めた。
3回目は、仕事が増えるにつれて重なるミスをする自分に自分が耐えられなくなり、いたたまれなくなったり、ストレスになったから一旦逃げるために休ませてもらった。後から聞いたら、私のミスは誰も気づいていなかったということがわかった。
そんなこんなで、ストレスが溜まりすぎないような業務ということで月20時間くらいで働いている。
それなりの大学を出たのに手取りは超低い。
一応、扱っているものの特性上大学卒業はマストであるが、自由な文系で学んできた私には専門的なスキルがなく、事務や裏方系が多い。
みんなみたいに美容院での髪のメンテナンスも、ネイルも、アイブロウも、まつエクもお金がなくてやってない。これら全てをやったら給料の半分くらいは無くなっちゃう。もちろん服も滅多に買わない。というか、買えない。夏と冬に1つずつ、この先5年使う1万円くらいのものを購入するくらい。
支出の中での無駄遣いといえばコンタクトレンズくらいかも。
いい大学を出たら自分の人生を楽しめる世界が待ってると思ったのに、待っていたのは節約の世界。大学に入ってから発達障害ということに気づいたからメンタルがボロボロで鬱病でもある。薬のせいで太ったし、好きな服を着れなくなって、楽しくもなく新しい服を買ってお金を無駄遣いしたし、体にも、お財布にもいいことがない。悔しいし、悲しいし、発達障害だったことに早く気づいてくれなかった親を恨んでいる。
だけど、こんなふうにマイナスに思っているのは私だけだったようだ。
まずは親。
父親は、就活が大変なことも、人間関係が苦手な私のことも知らず盲目に大企業を勧めてきていた。そのためにいい大学に入るよう諭してきた。先生以外の大人を知らない私は父親の話が全てだった。だけど、結果このザマだ。2社目を休職した時も変わらず大手を勧めてきた。
発達障害に気づかなかった親のせいだと泣き喚いた記憶がある。最近は私らしい働き方をしたらいいと気づいたみたい。
親に対しては、大学に行かせてもらえたことへの感謝は示してきた。親も今の私の仕事を応援しているから、私は今の働き方で問題ない、と思う。
次に友人。週20時間くらい、っていうと大抵の友達には驚かれる。もっとバリキャリで、昇進めっちゃしてる系だって思われていた。
正直、嬉しい。自分が目指していた先がそこだったので、自分だけではなくみんなのイメージに合っていたようで、なぜか安心した。実態は伴わなかったけど。
だからこそ友達は増えた気がする。バリキャリにはなれないな、っていう考えをしている友人が多いから、私も同じ世界でいられている。友人って、お金に代えられないかけがえのない存在だって最近強く思う。
だから、私は今の働き方で問題ない、と思う。
次に主人。
私は結婚している。2歳下の大学で知り合った男性だ。なんと彼は私が1回目の休職をしていた時に結婚すると約束してくれた。僕が社会人になったら扶養に入れてあげるから、自分が卒業するまでのあと1年だけ、どんな仕事でもいいから働いてくれればいいよ、って言ってくれた。大学生なのに、メンタルボロボロ休職中の年上の私を見放したり応援したりするのではなく、支えるって宣言してくれた。ものすごく心強かった。
結婚して口座も籍も一緒にした今も、私がストレスなく働けていることをすごく喜んでくれている。
だから、私は今の働き方で問題ない、と思う。
となると、残る関門はただ1つ。私だ。
休職が多くて、この先どうなるかわからない私を認められるのは私だけな気がする。今の働き方で不安なことは、買い物ができないことと将来の年金とかそういうのが不安なだけ。
買い物ができない代わりに時間はある。だから、投資などでお金を稼ぐ方法とか年金について勉強して、使えるお金を増やしつつ、将来に備えられたらいいなって思ってます。
あとは、もうプライドでしかないと思う。だけど私は、何から、誰から自分を守りたいんだろう。家族、身近な友人、そして大切な主人みんな今の私の働き方がピッタリだって思ってくれている。
ほんと、人生自分次第なんだな……。
かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。