出社回帰の流れに対して思う。会社ありきのリモートワーカーの定め

私は、リモートワークを3年以上続けている。
「リモートワークって楽なんでしょ?」
「家で仕事できて良いよね」
色々言う人もいるが、今回は私が感じているメリット・デメリットを書いていこうと思う。
まず、リモートワークのメリットとして大きな点は「通勤がない」ということだ。通勤がなければ、通勤時間もない。そうなると朝の時間も有効活用できるようになる。
といっても、私の場合はその分が睡眠時間に置き換わっているだけなので、正直朝活なんてものはしたことがない。だが、睡眠時間が十分取れるだけでも、現代の社会人にとってこれ以上ないものだと思う。
また、働く場所の自由がある点もリモートワークの良いところだろう。PCさえあればどこでも働くことができるので、カフェやコワーキングスペースでも作業が可能だ。
まぁ、私は個人情報をかなり扱う仕事だったので、ほぼ家か会社でしか作業はしたことがなかったが……。それでもたまにコワーキングスペースで作業できると、少し捗っている気分になるものだ。
そして、自分のペースで仕事ができるという点も良いところだ。私は、ある程度タスクを振ってもらったら自分のペースで黙々とやりたいタイプなので、この働き方は心地が良い。
ただ、プロジェクトによってはお客様とのミーティングをする必要があるし、立て込んでいる時期には通話を繋げていた方が良い場合もある。
これは、その会社・その仕事それぞれの話だろう。
次にデメリットだが、これも色々ある。
まず、オンとオフの切り替えが難しい。自宅で作業していると、「あとちょっとキリが良いところまで進めるか……」と残業しがちになる。また、自宅=仕事場になるため、仕事終わりに頭のモード切替がうまくいかなくて、仕事のことをずっと考えてしまうこともあった。
こういう場合、通勤時間が仕事とプライベートの切替の時間になっていたのだなぁと思う。
また、すべてオンラインで完結するため、チームメンバーとのコミュニケーション不足になりやすい点もある。出社している時には気軽にできる雑談も、オンラインだとミーティングで繋げなくてはいけない。ほとんどはチャットでやり取りするため、文章を書くことができる人でないとなかなかリモートワークは難しいかもしれないなと思う。
そして、とにかく運動不足になる!もうこれだけはどうしようもない。日々の通勤によって、どれだけ運動不足が解消されているのか、身をもって理解した。
リモートワークに向いている人は、きっと私みたいに文章のコミュニケーションが割とできて、一人で黙々と作業することが好きで、誰もいない環境が落ち着くようなタイプなのだと思う。正直、私は家が大好きなので、これからもリモートワークは続けたいと思っている。
しかし、どうやら世間では出社回帰の流れがあるようだ。もちろん出社することでスムーズに仕事が進む面もあるし、そうでないとできない仕事もあるだろう。
ただ、リモートワークによって、周りの人たちはかなり働き方が変わったと感じる。特に子育て中のお父さん・お母さんは、仕事と育児の両立をしている様子があった。そのような姿を見ていると、みんな出社に戻すことが正しいのだろうか?と考えてしまう。
私は、必要な人・できる人はリモートワークのままで良いと思う。そして世の中として、一度リモートワークでも仕事ができてその仕組みが確立されたのだから、わざわざ戻す必要もないのではないか。働く側としては、そう考えてしまうが、きっと会社側の理由も大いにあるのだろう。
これは、会社ありきのリモートワーカーの定めかもしれない。
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