記憶力の悪い私が忘れない。五感で非日常を味わう旅の思い出の鮮明さ

わたしはかなり記憶力が悪い。幼少期の記憶は両親が撮影してくれていたビデオを観たことによる記憶が、すこしだけあるくらいである。
また、学生時代の記憶があるか思い起こしてみたが、ほぼ思い出すことができない。社会人になってからの記憶もほとんどないことに最近気付いたときは、かなり絶望感を味わった。
そんな記憶力が悪いわたしであっても、印象に残っていることは覚えている。それは旅行の思い出である。
わたしは、1年に何度も旅行に行き、周りの同世代の友人と比べてもかなり旅行に行く回数は多いと思う。たくさん旅行に行っているにも拘らず、それぞれの旅行中に食べたものや訪れた場所、お土産に買ったものなどは覚えているのである。
写真や動画を撮ったり、Instagramのストーリーをアップすることで、後から見返すことができ、記憶に残りやすいのかもしれない。また、旅行は非日常を味わうことができ、五感を使って楽しんでいるから、より鮮明に記憶に刻まれているのだと思う。
これまで友人や家族と旅行に出かけた中でも印象的なのは、祖父母と行った九州旅行である。祖父が旅行の帰り道にわたしがねだったわけではないのに、わたしたちにお菓子を買ってくれた。それが祖父との最後の旅行になってしまったが、ほんとうに素敵な思い出になった。
これからも元気なうちに、もっともっと色んな場所へ旅行に行きたいと思う。
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