体型等に関する考えについては以前エッセイにした通りだ。自分が認められる自分でいたい。

そんなこだわりが、ここ数年間の拗らせた食生活に繋がった私の話だ。

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高校生までは実家暮らしで、昼食の弁当も含め、母の手料理を食べる至って普通の食生活だった。くどく脂っこいものなど少しの好き嫌いはあるが何でも食べられたし、食べものを選ぶのに困ったことはない。

専門学生になった私は寮生活となった。朝食と夕食は食堂が使えて、ごはんや汁物は好きな量をよそうことになっていたり、朝食は洋食と和食が選べて自由な部分もあった。そして、アルバイトで時間が遅くなったときや、日曜日や昼食は自分で調達する。しかし自分のために自炊をする気力はなく、昼には学校で菓子パン1個、休日は12食で、パスタやレトルトの丼などの一品ものばかり。そんな食生活を続けて半年頃、それまではほぼ毎月きちんときていた生理が止まった。150センチ弱の私は当時40キロにも満たない体重だった。

危機感を覚えた私は婦人科に通い様々な検査を受けたが、はっきりとした原因がわからず、半年以上経った後、ピルを処方されて様子見となった。医師からはあと数キロは増えていないと来ないままだ、と警告されていた。

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薬を飲み始めたのと同じ頃、研修兼出張で食べすぎたのも相まって、体重が2~3キロほど増えていた。そこからなかなか戻らず、ショックを受けた。それでも、元々が少なすぎたからBMIの数値的にはようやく普通体重になるところだったというのに。

私はそこから体重を戻そうとできる努力をするようになってしまった。
食事を選ぶときにはカロリーを気にしたり、野菜や豆腐などヘルシーなものを意識して選んでいた。歩くのが好きだったので、徒歩移動はさらに増えた。

それでも時には、日々の反動でお菓子を過食してしまうこともあった。
摂食障害のようなものだったと思う。

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就職を機に、実家に戻った私の食生活は、やや改善された。家族一緒の食事や母が作る弁当は残したりワガママを言えないし、現状を打ち明ける気もない。しかし、ごはんは自分がよそうというこだわりがある。

というのも、偏食が悪化したのが原因である。寮生活時代、自由を手にした私はお菓子を食事代わりにすることも多々あったりと、好き勝手していた名残だろうか。よく摂食障害の人は脂がダメになると聞くが、私の場合それが米だった。元々味のない白米が嫌いだったからでもある。だから自分がよそった分量でないと納得して食べられないし、仕事で時折仕出し弁当を食べるときもごはんを一口以上残してしまうことがよくある。

未だに毎日体重を計っては一喜一憂し、痩せていたいと願っているが、お菓子を過食したくなる衝動に駆られることもある。

けれど、矛盾しているとわかっているが、食事を無駄にしたくない、するべきではないという感情はある。これも一人暮らしの節約志向の名残か。

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女心とは恐ろしいもので、体重の数値が少ないと嬉しい。低身長がコンプレックスな私の場合特にそうだ。体重は少ないままでキープしたいけれど、今の仕事は重いものを運んだりするため、寝る前に筋トレはするようにしている。どうせ繁忙期には意図せずとも痩せていくんだと思いながら、何とかこのこだわりと付き合っていくのが、今の私の精一杯だ。