汗がくれる達成感。むくみ改善から始まる「なりたい私」への道

少し前から、体作りのために始めたことがある。温浴だ。ジムに行って手足の部分浴をすることにした。きっかけはチラシをもらったことだ。体のむくみや代謝アップをしたいと考えていた私は、とても惹かれた。簡単でしっかり汗もかけるのなら、少しは体が改善されるかもしれない、と期待が持てたのだ。チラシには、体験の無料チケットがついていた。もちろん誘い文句ではあるが、いい機会になりそうだと思ったので、体験に行ってみることにした。
場所は家から近い場所にあるジムが選べたのでそこにした。簡単なヒアリングのあと、更衣室に案内されて、温浴が受けられる服装に整える。私は着替えを持たず、軽装で行った。袖や裾があげられる、ゆったりとした服装を選んだ。タオルとペットボトルを持って更衣室を出ると、温浴がある場所へ案内された。ここに座り、準備はこう、湯が張られているので手と足をそれぞれ入れるだけで良いと説明を受けた。
温度は少し熱め。室内は空調が聞いているので、はじめから汗をかいているわけではなかった。温浴は20分。途中で水分補給や汗を拭うために湯から手足を出しても良い。過ごし方は自由だ。だがせっかくなので、できる限り浸かってみることにした。どうせ来たのなら、汗をしっかりかいてスッキリしたかったからだ。
温浴を始めて7~8分経った頃、それまでなんともなかったが急に汗が流れてきた。ツーっと髪の生え際に何かが伝う感覚があったのだ。額にはじんわりと汗が滲む感覚も出てきた。私は代謝が悪い自覚があったので、きっと汗をかかないで終わる可能性もあるだろうな、と思いながら体験に来ていた。1回の体験では思うように効果が得られないと期待をせずにいたので、体がポカポカしているのなら私なりには成功だろうと考えていたのだ。
しかし、予想に反して汗が流れてきた。1度汗が流れ出すと、間髪を入れずに次々と汗が流れてきた。頭や顔の周りから始まったが、体にも汗が吹き出してきた。お腹にもツーっと汗が流れる感覚があり、体の芯から温まっているとわかるくらい体全体が温かい。珍しいがすごいことだと思った。ただお湯に浸かっているだけなのに、ここまで汗をかけるとは思っても見なかったからだ。
体験が終わるころには、着替えを持ってこなかったことを後悔するくらいの汗の量だった。真夏ほど熱くはないため、そのまま帰宅したが。ここまで汗をかくとさすがに着替えたくなる。通うときは着替えを持っていこうと強く誓った。
水分もよく取るようになった。体験を始めた直後は意識をして水を飲んでいたが、次第に体が水を欲するようになった。水を飲めば体の冷却になり、汗をよりかきやすくもなる。さらに汗を出して効果を高めるためには必要だった。これが自然にできるようになっているので、私のなかでは大きな変化だ。これは続けていくべきだと思い、継続することを決めた。
汗をかけばとても気持ちよさに包まれる。また、日中にかくベタッとした汗とは違う、サラッとした汗なので、たくさんかいても罪悪感がない。スッキリと過ごせるのが癖になった。家からも近く、時間を選んで通えるので、手軽にリフレッシュができて気に入っている。体や健康に良いことをしていると自覚が芽生えると、さらに筋トレやストレッチも始めてみようという気になれる。むくみや代謝が改善されて、これまでより軽くなった私を感じられるのが楽しみになっているのだ。
本当は毎日通いたいのだが、どうしても仕事をしていると時間が作れないときもある。だが、休みの日はなるべく行けるように時間を作っている。ストレス発散にもなるので、仕事に追われているときは一層温浴に通いたくなる。これもまた嬉しい効果だ。
まだ温浴は始めたばかりなので、効果はこれからだが、少し期待をしている。温浴をしていることに甘えてしまいそうになるが、こうなりたい、という明確な目標があるので、気を引き締めて行きたい。めざせ、なりたい私へ。頑張れ、自分。
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