迷ったらgoがおすすめ。留学と仕事で得た異文化との向き合い方

留学時代、一つやっておけば良かったなと後から思うことがある。それは、現地でのインターンだ。
私は、大学生の時に中国に留学した。語学をものにしたい!というこ思いで現地の大学に留学し、もちろん中国語漬けの毎日を送った。日本人とはつるまず、現地の友人を作り、帰宅したらホストファミリーと過ごす、そんや生活だ。
そんなこんなで、あっという間の半年だった。もちろん中国語もできるようになった。最後は、青島などにも旅行して、「楽しかった」で終わった。
ただ、一つ、社会人になって後悔したことがある。
社会人になって、多国籍チームで働いていた時、留学では味わえなかった本当の意味での異文化を味わうことになった。
社会人になると、やはり仕事のため、明確に利害関係が発生する。チームメイトや取引先に計画通りに動いてもらわないと、もろ、営業数字に悪影響がでてしまったり…と、「異文化」では済まされない、仕事上の利害関係が明確にある。
そんな制約の中で、ベースの働き方の価値観が違う人たちと一緒に仕事をするのは、本当に大変だった。
私は、留学に行き、言語が習得できた、中国が楽しかった!ととても前向きな充実感で帰国したが、本当の異文化は、まだまだ先にあった。語学をものにして、一緒に仕事をして初めて、異文化というトンネルを通過するんだと初めて知った。
留学の時は、勉強だけしていればよかった。中国の場合、当時は結構ペーパーテストだったので、最悪、一人で猛勉強するでも乗り越えられただろう。
でも、仕事の場合、どうしても一緒に協働したり、コミュニケーションが必要になるし、共通の目標も持つことになる。そうなると、逃げたくても逃げられない現実と日々対峙することになる。
「一緒に働く同僚が変わらない限り、正直、メンタルがやられてしまう…」そんな風に思うことも時々あった。
ということで、私の留学は、物語の序章にすぎなかった。言葉が聞き取れない、うまく話せない…なんて、異文化の扉のドアノブに手をかけたようなもんだった。
そこから扉をあけ、本当に異文化で過ごし、思い通りにいかない嫌な思いや、そんな中でも自分らしさを見出して周りと折り合いをつけていく過程を辿ることで、ようやく異文化の道程を歩いていっているようなものだ。
私は、その過程で、なんども自分の選択に後悔をしたし、逃げたいとも思った。
でも、そんな多様な価値観にもまれるからこそ、自分らしさを浮き彫りにできたし、人の痛みもわかるようになった。その時は辛くても、人として一皮剥けた、人生を前に進める経験の一つになった。
だから、留学を通して言語を学んで、その後社会人で多国籍チームで働く選択をして良かったなと思った。
留学も仕事での異文化も、最初は後悔ばかりかもしれないが、そんな過程に身を置くことで、その先、何にでも強くなれるし、人の大変さがわかるようになる。
だから、もし、いま留学を迷っている人がいたら、私は「迷ったらgoだ」と強くお勧めする。留学は、間違いなく人生の選択肢を一つ増やし、人生を実り良いものにする経験になると思っているので。
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