2度の留学を経て手に入れた、語学力と鈍感力

私は留学経験者だ。高校1年生のときと、大学2年生のときに2回留学している。留学には勇気がいるが、得るものが多いということを伝えたい。
私が留学をしたいと思った理由は、英語を話せるようになりたいから、そして異文化を学びたいからだった。よく英語が喋れるようになった秘訣は何かと聞かれるのだが、いつも留学することと即答している。英語を使わざるを得ない状況にならないと、英語力は伸びないというのが持論だ。
英語圏なら英語しか使えないというプレッシャーがある。留学ではなく海外旅行でも英語を使う機会はたくさんある。しかし、24時間ある一定期間英語圏に身を置き、頼る人がいない中、自分の英語力だけが頼りになるという状況を経験すると英語力は伸びた。
もちろん留学先は観光客も住んでいる人も日本人が少ない街を選ぶ方が、厳しい道だが英語は上達する。
また留学を経験すると度胸がつく。
大学生にもなれば多くの人が一人暮らしをしてると思うが、中学生や高校生の時は親元を離れて生活をするというだけで、未知の世界だった。
ましてやホームステイ先のホストファミリーとは、メールで事前に連絡が取れるとしても、 実際に会うのはホームステイが始まるその日だ。
空港で初めて顔を合わせて、今日から何日間、または何ヶ月お世話になりますという状態だった。
普通に日本で暮らしているだけだと、そのようなシチュエーションになることはなかなかなく、あらゆることを気にしすぎない能力がついた気がする。いわゆる鈍感力だ。
もちろん海外の生活が合わなくて、留学期間の途中で日本に帰る人も何人か見てきたので、日本を出発する直前までホストファミリーと仲良くなれるだろうか、食事は口に合うだろうか、など心配はたくさんした。
しかし、飛行機に乗って現地に向かっているうちに絶対留学期間は全うしようという覚悟が決まってくる。
私の中では半年間の留学だけでは足りず、願わくば英語圏以外の国に入学をして一気に語学力を伸ばしたいし、機会があれば海外の大学の授業を受けてみたいと思っている。
私がネイティブのように話せないのは、留学の期間が1年間ではなく半年だったからと期間のせいにしてしまっているのだが、半年間、日本人以外の友達を作り、日本人とも英語で会話するくらいの勢いで頑張った。
だからこそ1年間海外にいればもっと語学力は伸び、もっと現地に馴染めたのではないかと思っている。
仮にコロナ禍にまだ大学生で留学を考えていたとしても、留学は叶わなかったと思う。
そのため、留学を経験できてよかったと自身を幸運に思うとともに、2度もの留学を、やりたいことをやっていいと後押ししてくれた両親に感謝している。
アルバイトをしていなかった高校生のときも、大学生になってアルバイトをしていても、長めの半年間という期間は自分の貯金で留学をしようと思うと、かなり大変だったので、留学費用を全額出して海外に送り出して、たくさんの日本では得難い経験を積ませてくれた両親には感謝の念を抱いてる。
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