自分は変えられる。コミュ障陰キャだった私が、街コンで無双するまで
独身で子どもがいない。ただそれだけなのに、私は嫌な思いをすることが多い。
「彼氏いないの?」
「みちるちゃんもいつか良い人とね」
「女なら子どもが欲しいのは当たり前でしょ?」
他にも、私はたくさんの言葉に違和感を抱きながら傷ついてきた。言われるたびにモヤモヤするし、どんどん心がズタボロになっていく。
自分に合った職場で仕事を一生懸命頑張っている。定期的に帰省して実家の両親に親孝行している。友人を大切にしていつも気にかけている。そんな私が、一体何をしたというのだろうか。1人の時間は大切にしたいけれど、恋人は欲しいしいつか結婚したいという気持ちもある。アラサーで未婚だと問題があるという考え方は理解できないし、そもそも誰にも迷惑を掛けていないのだから色々言われる筋合いはない。毎日こんな思いをするのはもうたくさんだ。
今の私に対して冒頭のような言葉を掛けてくる人たちはきっと、すべて自分の”普通”で物事を考えて発言しているのかもしれない。令和になった今でも古い考え方のままアップデートされていなかったり、自分はこうだからと恋人がいる・結婚している・子どもがいるのが幸せなことなのだと考えを押しつけたりしてくる。彼氏ができたり結婚が決まったりすると「あなたも早く結婚したら?」「1人は寂しいでしょ?」と、いわゆるマウントを取ってくる人もいる。価値観も幸せも人それぞれなのに、こんな現状を私は残念に思う。それから、「自分が常に正しいと思っているんだろうな」「自分にパートナーがいるだけで、相手を下に見るような人間性なんだ」と、自分自身が見えていない彼らを私は何だか可哀想だなと思う。
他人は簡単には変えられない。だから、まずは私が少しずつ変わることにした。私自身の幸せ探しのために、思い切り好きなことをする時間を増やしてみた。休日も外出することが以前よりも遥かに増えて、疲れることもあるけれどそれ以上に心が満たされていった。
また、出かける中でたくさんの人と話す機会があり、高校までコミュ障陰キャだった私がいつの間にか笑顔で明るくハキハキと話せるようになった。周りに「大人しいと思っていたけれど、結構コミュ力あるんだね」と言われるようになり、初めて自分の成長に気づくことができた。心に余裕ができてコミュ力も上がった結果、この前参加した街コンで無双するという奇跡が起きた。驚きながらも今後への期待にワクワクしている。
努力すれば、良い意味で人は変われる。それでも、私の将来に対する考えは変わらない。「20代のうちに」と焦るのではなく、恋人を作るのも結婚をするのも周りの意見に流されずに自分のタイミングでする。ドラマであるような理想ではなく現実的な条件で、お互いに支え合えるパートナーを探していきたい。
子どもは可愛いし大好きだけど、自分が親になるのは違う。持病があって出産や育児が厳しいことやずっと仕事を続けていきたいことなどを考慮して真剣に考えた結果、結婚しても子どもがいない選択をすることにした。
幸せの形は一人ひとり違う。誰かが幸せになることは自分のことのように嬉しいので、それぞれの人の幸せを応援・祝福する。自分に子どもがいない分、大切な友人・知人の子たちのためにできる限りのことをしたい。
私は今の社会を変えたい。自分の価値観だけで他人の幸せや人生を否定し、私のように心が傷つく人が1人でも少ない世の中にしたい。社会を変えるのは権力でもお金でもなく、言葉だと思う。それをきっかけに人は行動し、現状が間違っていると気づくことができれば正しい方向に進める。まずは日常生活の中で、自分と関わる人たちに私の言葉で伝えていきたい。それから、私の夢である小説家も、言葉で伝えて社会を変えることができると信じている。どんなに時間がかかったとしてもこの夢を必ず叶えて、今の世の中を変えてみせる。

かがみよかがみは「私は変わらない、社会を変える」をコンセプトにしたエッセイ投稿メディアです。
「私」が持つ違和感を持ち寄り、社会を変えるムーブメントをつくっていくことが目標です。
恋愛やキャリアなど個人的な経験と、Metooやジェンダーなどの社会的関心が混ざり合ったエッセイやコラム、インタビューを配信しています。