私は、149cmの低い身長とガッチリとした太い脚がコンプレックスだ。
小さい頃から背が低く、たぶん背の順では1番前以外なったことはないと思う。成長期を実感することはなく、いつの間にか身長は止まり、小学生の頃の組体操も1番上で、高いところが苦手な私は1番上を断る拒否権がなく、ビクビクしながらポーズを決めていた。

お洒落が大好きだけど「コンプレックス」が邪魔して楽しめなかった

大学生になり、服装の縛りが緩くなって好きな服装ができるようになった頃、このコンプレックスを強く感じるようになった。

元々、服やアクセサリーが大好きで、ピアスに関してはほぼ自作のものを使っている。ファッション誌を読むのも、服屋さんを見て回るのも大好きだった。でも、ファッション誌を買うこともなくなり、服屋さんで店員さんに声をかけられるのも苦手になった。

それは、ファッション誌に載っているモデルさん達は背が高くてスタイルが良く、私の背丈とは真逆の人たちばかり。モデルさんがすごくおしゃれに可愛く着こなしていても、自分が着るとダボっとして服に着られているようになるのは、実際に着なくても雑誌を見ただけでわかる。だから、雑誌を買わなくなった。

服屋さんに行き、自分の背丈に合うのか、少し気にしながらパンツやスカートを手に取ると綺麗な店員さんが「背が低めの方でもいけますよ~」と声をかけてくる。そして、フィッティングルームへ案内され、いざ試着してみるとやはり丈が長くて裾を擦ってしまう。そもそもサイズが合っていないと着ることもできないため、声をかけてくれた店員さんも困り顔をした。余談だが、この身長が仇となって、1日に3軒の服屋さんで気に入った服の購入を断念し、結局何も買えないこともあった。

理想の私になろうと「努力」したら、コンプレックスまで好きになれた

でも、今はこの身長と体型がコンプレックスであっても嫌いではない。

きっかけはSNSの“#149cmコーデ”というハッシュタグだった。私と同じように低身長の人たちが、自分に合った服装で綺麗に服を着こなしていた。

同じ身長くらいの人のコーディネートを見ながら研究して、服屋さんのフィッティングルームでいろいろな形、色のデニムをたくさん試着して、1番スタイルがよく見えるデニムを見つけた。また、服屋さんで一目惚れしたジャンパースカートは、元々丈が長くて裾を擦っていたけれど、諦めずに家で裾直しをした。そして、視覚効果を狙って目線が上の方にいくように、ヘアアレンジもたくさん練習した。

これがめちゃくちゃ楽しかった。
時間をかけて自分に合う服に出会った時、そして、その服を着て理想の自分に近づいた時、運命の出会いを果たしたような感覚になってコンプレックスまで大好きになれた。

今なら向き合える!自分が嫌いな低い身長も太い脚も…私の「個性」だ

低い身長もガッチリとした太い脚も、自分の一部であることは変わらない。自分の嫌なところも自分の個性である。

個性は大切にしたい。大切にするには、嫌いなところを嫌いのままにするのではなく、愛情を持って向き合いたい。

だから、私はどんな自分でもその全てを愛したい。