職場内恋愛をしていた。誰にも言わず、誰にもバレず、視線を重ねてこっそりと、みんなとは違う想いを含んで言葉を交わしていた。

大好きだった。でも、喧嘩も多かった。そして、別れを告げられた。

大好きだった彼と別れてから、私の「想い」の深さを知った

“失くして初めてその大切さを知る”と言葉の通り、彼を失ってとてもとても泣いた。いなくなって始めて、自分の中の彼への想いがここまで深いことを知った。全てが愛しかった。苦痛だった喧嘩さえも。

どんな時も彼は私の目の前にいて、向き合ってくれていたけど、もういない。喧嘩ができる関係ですらない事が辛かった。繋がっていたかった。この想いは、なかなか無くなってくれない。誰といても、何をしてても彼のことばかりで、どんなに泣いても涙が出てきた。

もっと彼を信じて、素直になればよかったと、後悔だけが残った。

私だって前に進みたいけど、すぐに彼を忘れられるほど強くないんだ

職場では、会うのが気まずくてなるべく会わないように避けた。それでも、彼の声が聞こえたり、彼の名前が聞こえたりするたび、頭に血が昇り、動悸がして耳が熱くなり、変な汗が背中を流れた。誰にも知られず、一人取り乱れる私。

聞きたい、聞きたくない。見たい、見たくない。会いたい、会いたくないと気持ちの波がいったりきたりして、荒れ狂う波が打ち寄せては引き返す。

噂では、彼はもうすでに新しい一歩を踏み出している。彼がいなくても一人で大丈夫だから、早く忘れて次に進もうと鼓舞したと思えば「今何してるんだろう」「誰といるんだろう」「忘れられない、彼氏しかいない…」と未練を抱える。

気にしないと何度も言い聞かせて、どうしても気になる気持ちを落ち着かせる日々。頭ではわかっているけど、気持ちが追いつかない。考えたってしょうがないのに、頭から離れない。いつだって、いったりきたり。

たくさん失敗したけど「成長できたよ」って伝えられる日がくるかな…

失う苦しみを知って、愛し方を知った。傷つけたことに傷ついて、ようやく痛みを知った。幼すぎて、たくさんの失敗を積み重ねた私に、穏やかな波を眺める日がくるのだろうか。その時どんな一歩を踏み出すんだろうか。

どんな形であれ、彼と向き合って笑い合える日がくるのだろうか。
いつか「あなたのおかげで成長できたよ」って伝えられる日がくればいいと願う。