2021年こそ、結婚をしたいと思っている。2020年でも、5年後でもなく2021年にだ。
2020年秋頃に結婚予定で過ごしていたが、昨今の新型コロナウイルスの情勢により叶わなくなってしまった。結婚式を延期したという話は新型コロナウイルスが流行り出した頃からよく聞いていたが、なんだかんだ結婚は出来るだろう、と気楽に考えていた。事態がこれだけ深刻になると思っていなかった。
実家の両親への挨拶や両家顔合わせ…と思っていたところにコロナ
5年ほど前から交際している私と彼。20代も中盤に差し掛かり、そろそろという話になったのが2019年夏頃。2020年は交際して5年が経つからキリもいいし、それぞれの部屋の賃貸更新も2020年だし、ということもありなんとなく話が進んでいて、それはそれで幸せだろうなと思っていた。この頃はあまり結婚願望はなかった。
2019年中はお互い色々あり、実家の両親への挨拶や両家顔合わせ等は2020年になってからと思って日程調整をし始めた矢先に新型コロナウイルスの流行。
実家への挨拶や両家顔合わせが無期限延期の状態になった。私と彼は関東在住。お互いの実家は新潟と三重。そして私と私の母は福祉従事者だった。利用者さんに感染させないために県外移動が自粛となった。その矢先、緊急事態宣言が発令。瞬く間に、静かな生活が始まったのだ。
この状況が一変しない限りはどうしようもできないことになった。両親からは「もう少し落ち着くまではしょうがない」と言われた。自分ではどうしようもできない問題だから、余計にどうしようもないのだ。
今、お互いの実家に行き来して家族の誰かが感染したら?家族の誰かが感染しなかったとしても私と彼が行き帰りで感染したら?はたまた感染に気づかないで仕事に行き職場の利用者さん等に感染させてしまったら?考えたら怖くなった。
確率的には低いのかもしれないけれど、ゼロではないのだから。そう考えて落ち着くまでは仕方ないと思うようにした。
仕方ないと頭ではわかっていた。それでも私は2020年の結婚に向けて気持ちを準備していたし、色々変わることも覚悟していたから、叶わなくなったとなったときはひとりでこっそり泣いた。
1年くらい遅れても構わないと周りに話していたけど…
この先何年も一緒だから1年くらい遅れても構わないと周りには話していたが、やっぱり結婚したかったのだ。このコロナ禍で結婚したカップルの話を聞くと悲しくて、悔しくて、もどかしくて、なんともいえない気持ちになった。
オンラインでの挨拶等も考えたが、両家の両親にはそれだけだと誠意がないと思われてしまいそうでやめた。田舎に住む昔の考えが染み付いている両親だし、やっぱり直接話して気持ちを伝えたいから。
もともと結婚願望があるほうではないと思っていたけれど、それでもやっぱり結婚には憧れていたのだとその時気づいた。当たり前のように就職して、結婚して、子供を産んでという敷かれたレールにいたんだと。敷かれたレールにいたくない、という気持ちで結婚願望がないと言っていたのかもしれない。
コロナ禍が、いつ終わるのかわからない。ワクチンも治療薬もいつできるかわからない。もしワクチンも治療薬も2021年のうちにできなければ、状況がよくならなければまだ挨拶にすらいけない状況が続くかもしれない。それでも少しは状況が変わることを願って、日々過ごしていくしかないのだ。
私は、結婚しなくても、きっと1人でも生きていけるとは思う。それでも私は彼と結婚し、激動の時代を幸せに暮らしたいと気づいてからは、結婚したいと日々思って過ごしている。