まだ見ぬ彼氏の胃袋も幸せもつかみたい。オリジナルレシピノートづくりに挑戦

私が2021年に挑戦するのは、自分だけのオリジナルレシピノートを作る事だ。
きっかけは2020年学生時代の同級生たちが続々と結婚したり、同棲を始めたりしたから。小学校の時いつも遊んでたCちゃん、中学同じクラスだったYちゃん、高校の部活一緒だったHちゃん、大学の同じ学科だったMちゃん…。直接本人から連絡が来たり、SNSで「結婚しました」「来月から新生活!」という投稿を目にしたり、風の噂で聞いたりするたびに「おめでとう」という気持ちと「ああ、あの子は一歩先に進んでるんだな」という気持ちが交錯した。
私はというと4、5年前に一人の方とお付き合いしたものの、数か月で別れて以降全く彼氏がいない。2021年に私は27歳になる。何となく「30歳ぐらいまでに結婚したいな」と思っていた年齢まであと3年だ。結婚や同棲する条件に、必ず女が料理しなくてはならないというものは無い。しかし、結婚してもしなくても料理ができるに越した事はないと思う。
私は料理を作るのは好きだが、料理レベルはネギを切ったら全部繋がってしまうほど不器用だ。まず、作り始める前にネットやSNSで「にんじん 豚肉 レシピ」というように検索するところから始まる。料理本を買っても作り方をガン見。大概一度作ったらそれっきりで、同じものをもう一度作る事は滅多に無い。
料理する頻度も仕事が休みの日の昼食か夕飯を、たまに気が向いた時に私一人分作るだけ。誰かに食べてもらう機会は父、母、妹の家族以外無い。だから「私一人が食べれたらいいや」ぐらいの気持ちで作っていた。なるべく洗い物を出さないように一品だけ、丼ものだけ、ワンプレートだけ、包丁まな板不要でレンジでチンするだけ、というようなものしか作らなくなった。
そんな気持ちが、同級生たちの結婚や同棲スタートの報告を受けて一転する。
「誰かに食べてもらう料理を作りたい」と。
もし仮に今結婚したいと思える人に出会ったとして、その人やその友人、親御さんに「飲食店で働いているのに料理できないの?」と言われたらどうする?
今はヘラヘラ笑ってやり過ごせるけど、30歳になっても独りよがりな料理しか作れないのはちょっと嫌だなあ。不器用な私が料理に限らず何かを身に付けて自由自在にできるようになるのに、3年ぐらいの時間は必要だと思う。
練習できるのは今のうちだ。
そんな事を考えていたら、つい最近12月上旬。何気なく見ていたインスタグラムで、画期的なレシピノートを見つけてしまった。
それは、切って貼るだけのレシピノート。いつもお弁当の写真や夫婦仲睦まじいエピソードのイラストをアップしていて、私がフォローして普段からいいなあと見ているアカウントに写真が投稿されていた。
どこでも売ってるノートに、雑誌の記事や食材の袋や箱に載ってるレシピの切り抜きをそのまま貼るだけ、SNSやネットで気になったレシピを印刷して貼るだけ、あるいはササッと書いたメモを貼ったり直接ノートに書き込んだりしても良い、というものだった。これなら私にもできそうだ。
今まで作るだけ作るものの、何も手元に作った記録を残してこなかった。スマホで写真を撮ったらまだ良い方で、検索したレシピは作り終えたらブックマークから削除していた。ふとした時に「また作りたい」と思ってもイチから検索し直しで、同じものが出てこない事があった。新たに「これ作りたいな」と思ったレシピがあってスクショを保存しても、写真フォルダの中にうずもれてすぐに探し出せなくなる事もあった。
ノートにまとめる事で「作って終わり」のやり方から卒業して、継続して作れるようになるし、その分作れるレパートリーが増える。何より、作ってみて美味しかった料理やこれから作ってみたいと思う料理のレシピが自分好みでカスタマイズ出来たら、書店に並んでいるどんな料理本を買うよりも私自身の糧になると思う。
だから2021年、私はオリジナルレシピノートを作って、いつ人生の伴侶となる人と出会っても自信を持って、いつでも「美味しい」と言ってもらえる料理を作れるようになる。まずは文房具屋さんにノートを買いに行くところから、よーいスタート!
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