21歳、冬。
私は、宮城県仙台市のアーケード、そして国分町で、褒め屋をしました。

21歳のとき、ベンチャー企業に勤めていたのですが、ヨーロッパに無期限で行こうと思い、会社をやめました。

このとき、貯金は20万円。ヨーロッパに行くとしても、スカイスキャナーで格安飛行機に長時間乗って、ブッキングドット・コムで安宿に泊まるという手立てでした。なので、20万円あれば大丈夫でしょ、と思っていました。

家に届いた督促状で、手元のお金は20万円どころではなくなって

しかし、問題がおきたのです。
ある日、手紙が届きました。
その手紙は、「督促状……」。そう、督促状が家に届いたのです。請求金額は15万円。なぜそんなことになったかというと、勤めていた会社が立ち上げたばかりで、社会保険に入っていなかったのです。

大変だ!
ヨーロッパには、5万円しか持っていけない!と慌ててももう遅い、私は無職です。それでも、これまで働き詰めだった私は解放されてしまって、もう働きたくありませんでした。

彼氏とデート中に、働きたくないけど明日生きていくお金もないと、相談したら、
「夢をかなえるゾウ」の著者、水野敬也さんの「褒め屋」を教えてくれました。 
褒め屋は、いわゆる路上パフォーマンスで、1分間に人を褒めまくってお金をいただくというものでした。

ジムビームを飲み込み、大きな声で客寄せ。ついに始まった褒め屋

「やるの?やらないの?」と聞かれて、思わず「やる」と答えてしまいました。

その足で、文房具屋に行き、大きいスケッチブックとマジックペン、そしてコンビニに行きジムビームを調達しました。
そのあと、カフェに行き、スケッチブックに「褒め屋 1分100円」と大きく書き、準備が整いました。

ジムビームを飲み込み、大きな声で「褒め!褒め屋でございます!1分100円!締めの褒め!」と客寄せします。

どうにかこうにか、売れて、2800円を一時間半で稼ぎました。

褒め屋は、2日間行いました。

持っているもので稼ぐことは、全く不可能ではないと分かりました

ヨーロッパ旅行の足しにはなりませんでした。

けれど、自分にはどんなことになっても、持っているもので、稼ぐことは全く不可能ではないことが分かりました。そして、会社で当たり前にいただくお給料の分を自分は稼げていただろうか?という思いにもなりました。

今、私は23歳なのですが、さすがに21歳のときは、何も知らなすぎるのによく生活できていたな、と思います。社会保険のことも何も知らなかったし、自分の人生のことなのに無頓着にリスキーな生き方をしていたと思います。

あのような、失敗を経験して、いまは社会保険や税金のことも勉強をして、自分の人生は自分でコントロールできるようになろうと奮闘中です。