2021年、私は「他人のネガティヴを受け取らない」事を宣言する。

2020年、私はネガティヴ一色だった。それは自分からでたネガティヴではなく、殆どが“他人のネガティヴを受け取った”結果だと思う。

ドラマや映画の中の話だと思っていた、未知のウイルス。このウイルスで2020年は終わってしまった。ニュースはその話題でもちきり。誰と話したって必ずその話題がでてくる。それはまだ終わった話ではなく、これから先が見えない不安が残っている。

私はこのウイルスを甘く考えている訳ではない事を先に記す。感染された方やご家族、医療従事者の方々を思うと他人事ではないと危機感を感じている。対策はとても大切で、拡大させない為に情報を集めながら日々考えて行動している。ここでは、この状況の中の“ネガティヴな気持ち”について記そうと思う。

他人からのネガティヴに過敏に反応し、SNSの更新が止まった

2020年はオリンピックをはじめ、楽しみにしていたイベントも次々に延期や中止となった。そんな事を家族や友人から聞いたり、SNSやテレビで見たりするたびに、私に直接関係なくても、私までネガティヴな気分になった。

私がこのウイルスで1番感じた変化は、SNSを更新する友人がかなり減った事だ。実際私もほとんど更新していない。それは、他人からのネガティヴに過敏に反応してしまうようになったからだ。日常を更新しようと思っても、「自粛と言われてる中で、こんなこと載せたらどのように思われるかな...。」そんな事を考えるのが面倒くさい私は更新するのをやめた。

更新している友人や芸能人をみても、“写真を撮る時だけ、マスクを外しています”、“感染予防対策を徹底して集まりました”。大事な文言なのかもしれないが、他人からのネガティヴに怯えすぎて、見ていて違和感を覚えた。本来、SNSはポジティブを共有したり、伝えたいメッセージを共有するものではなかったかと思う。

朝起きてふと鏡をみたら、顔がくすんで見えた

こんな周りからどんどんネガティヴが降ってくる日常が一年続けば、さすがに気が滅入る。私は今まで“他人のネガティヴを受け取る”事をしないように心掛けてきた。例えば、友人に悩みの相談を受けたら、悩みは受け止めてもネガティヴは受け取らない。ポジティブに変換するのが得意だった。自分は自分、他人は他人。毎回毎回、ネガティヴを受け取っていたら、自分が疲れてしまう。冷たい人のように感じるが、自分を守る為でもあり、ネガティヴ×2にならないから相手の為でもあるのかなと思っている。

そんな私が“ネガティヴを受け取っている”と気づいたのは、秋頃に朝起きてふと鏡をみたら顔がくすんで見えた時だ。肌の調子が悪いわけではない。どよーんと血流が悪く見えた。慌ててスキンケアやメイクを見直したが、変化がない。え、なんで?急に老け込んだ気持ちになった。

そんな日々がしばらく続いたある日、実家の家族とテレビ長電話をした。実家の家族が大好きな私はとてもワクワクしていた。あ~楽しい!久しぶりな事もあり、こんなにワクワクするのは久しぶりだった。

電話をした翌日、鏡に向かってメイクをするとメイクノリがやたらといい。よく見ると顔色が明るくなっている。どよーんとした色の皮が一枚剥がれたようだ。

ネガティヴをポジティブに塗り替えて、自分の心を守りたい

「あれ、もしかして。ワクワクするポジティブな気持ちってすごく大切なのかな。」

実家の家族は基本ポジティブだ。もし誰かがネガティヴな事を言っても、他の誰かがポジティブに塗り替えてくれる。久しぶりにポジティブの輪の中に入るととても心地が良かった。“ネガティヴを受け取らない”、若しくは“ネガティヴをポジティブに塗り替える”事はとても自分の心を守るために大切なのだと実感した。

この一年、ワクワクがどんどん延期や中止になった。更にテレビやSNS他人からのネガティヴを受け取ってきた。しかも、無意識に。しかし、この状況がいつまで続くかわからない。自分の身を守る事も大切だが、意識的に心を守る事もとても大切だと思う。

2021年、私は「他人のネガティヴを受け取らない」事を宣言すると共に、周りの大切な人の「ネガティヴをポジティブに塗り替える」ことをしていけたらなと思う。