今年は何もできなかったよ、みんなそうだから仕方ないよ。オンラインで友人と話すたびそんな言葉が飛び交う。
だけど他の人と比べても、私はコロナ禍で失ったものが多かったと思う。

全ての人から置いて行かれているようで、見えない何かに追われる日々

2020年。スタートと共に徐々に体調を崩し、悲惨な日々を過ごした。毎朝の腹痛から始まり、電車やバスに乗ると動悸がするようになった。
パニック障害かと勝手に予想していたが、複数病院に行ってみてもはっきり診断が下る事はなかった。
そのうち会議に出る事も外食をする事も難しくなり、5月には退職。
これは私にとって大きな決断だった。それなりに好きな会社だった。何よりも人には恵まれていると思っていたから。

そんな中でも私には病気を理解してくれる彼がいた。彼と一緒にいる時は飾らない自分でいられる。いずれ彼と結婚するだろう。早く元気になって仕事復帰できたらいいなと。
しかし悲劇は何の前触れもなくやってくる。「金銭面で支えていける自信がない」と別れを仄めかされた。

信じられない展開にその日は涙が枯れるまで泣いた。互いに冷静な判断をする為にも一ヶ月程時間を置いてから、私も納得した上で別れを選んだ。
彼もコロナ禍で仕事が上手くいかず、精神的に弱っていたのかもしれない。それでも一緒に歩む道を選んでくれると思っていた。2人でならやっていけると思っていた。たった一年半の交際期間だった。

その後も体調は一向に良くならず、病気の原因は不明のまま。仕事をできるような状態でもなく、ダラダラとニートを続けている。
何に焦っているのかは自分でもわからない。でも周りの全ての人から置いて行かれているようで、見えない何かに追われる日々を過ごしていた。

漫画「おジャ魔女どれみ」に衝撃。これこそ日本人が目指すべき姿

職なし、彼氏なし、自信なし。
自分自身に価値さえもないような気になり、いろんな希望を失った年だった。
それでも私は生きて行かなければならない。悩み苦しみネガティヴになる毎日。そんな日常生活の中にも、前向きになる為のヒントが隠れている事に少しずつ気が付いた。

2020年は芸能界を始め、たくさんの尊い命がこの世を去った年だった。あれほどの実力を持って周囲に羨まれるような人達でさえ命を絶ってしまう世の中。様々な理由があったのだろうけど、もっと自分を褒めて認めてあげられたらこんな悲しい展開には繋がらなかったかもしれない。

恋愛番組「バチェロレッテ」では福田萌子さんが大活躍だったが、いつでも前向きな萌子さんに対してインスタライブや質問コーナーには「どうしたらそんなに自分を認めてあげられるんですか?自己肯定感を高められるんですか?」という声がたくさん上がっていた。

そして懐かしくてなんとなく読んでみた漫画「おジャ魔女どれみ」。主人公のどれみちゃん、彼女は自分の事を「世界一不幸な美少女」と紹介するのだ。
私はこの自己紹介に衝撃を受けた。これこそ日本人が目指すべき姿なんじゃないかと強く感じたからだ。

ナルシストすぎると嫌われる。
でも本当は自分を認めてあげたい。
そんな謙虚でめんどくさい私たちが求めるおちゃめな一言こそ「世界一不幸な美少女」じゃない?

日本人は周りのことを気にしすぎる、そして謙虚すぎる。小さな頃から育ってきたこの国の環境を否定する気はない。私だって自分に自信なんてない。
自分を認めてあげたい。しかしそれが出来ない。でもそんなに堅苦しく考える事なんてない、もっと自分を素直に褒めてあげればいいのだ。

何もかも失っても、大切な人に囲まれている。そんな私ってすごい!

2020年毎日仕事に行った。健康に過ごせた。自分を褒められなかったけど、人の事は褒めてあげられた。生きてたから結果オーライ!
みんなとても偉かったよ、お疲れ様でした。

2021年、私の宣言。
感謝を忘れず、自己肯定感爆上げしていこう!

自分に自信がない人なんて周りから見たってきっと面白くない。でも日本人らしい謙虚な心も大切にしたい。
何もかも失ったって、私を支えてくれる大切な人たちに囲まれている。そんな私ってすごい!

私の話でたくさん笑ってくれた友達。そして今年一番嬉しかった言葉をくれた。
「あなたにはたくさん応援してくれる友達がいる。それってあなた自身が素敵な人間だからだよ」
その一言で涙が出そうなくらい嬉しかった。
来年も周りの人たちを笑顔にできる私を大切にしなくちゃいけないね。2021年どんな事があっても自分を好きでいられますように。私を一番に理解して認めてあげられるのは、私だけなのだから。