2021年! 絶対、もっと可愛くなる!
これが目標。「絶対」の目標。抽象的でゴールも定かではない。そんなのはわかっている。だからこそ。

人って、短期間でそこまで変われるんだ。悔しく、憧れて、恥ずかしく

誰になりたいとかではない。自分という人間ができる最大限を可愛くしたい。きっと、まだまだデコボコでいびつな原石のままであろう素材を磨いてあげる。これが第一。だから、無理にお金は使わない。まだ。だって、まだ子供だもん。
ちょっといいモノを買って、気分を上げるくらいは是非したいけれど……。

周りがどんどん可愛くなっていっている。
去年。大学生になり、たまたま出会った同級生を見て思った。メイクで色を入れ、上向きまつげは輝いていて、髪は艶があり軽くカールしていて。見覚えのあった少しの面影を残して、変わっていた。中には、言われなければ気付かないくらい可愛く、より綺麗になっている子もいた。人って、短期間でそこまで変われるんだ、と思った。少し、悔しかった。けれど、憧れてしまった自分もいた。

表では、「可愛い」「綺麗になったね」なんて口にするけれど、内心やっぱり悔しさが大きかった。憧れたなんて、認めたくもなかった。その時のことは、今でも覚えている。
メイクなんて、ろくにしたことなくて。髪も邪魔か邪魔じゃないかくらいしか考えたことなくて。洋服も季節と気温でしか決めていなかった。思い返せば、鏡を見るのも好きじゃなかった。悔しさと、恥ずかしさを感じた。

磨けるものは、まだまだたくさん。今年、あがいてみたからわかる

これでいいの? このままの自分のこと、好きになれてる?

誰のためでもない。ただ、自分のために「可愛く」なりたいと思った。自分が自分のことを好きじゃなきゃ意味がない。自分が一番自分のことが好きじゃなきゃ、誰も自分を好きになってくれない。そう、どこかで聞いた気がする。さらに、自分が満足する自分なら自信も出る。最大限努力した後、綺麗にしてくれるのは自信だと思う。
今年は、せめて前の自分と変わるためにできることはした。口コミを見漁って、メイク道具を揃えた。最近では動画でメイクの仕方がたくさん上がっているので、それを見て基礎を覚えた。そして、やっと引き算のメイクができるようになってきた。洋服は、本当に着たいものは何か、自分に聞いてみた。やっぱり、可愛いのが好きなんだ私。
磨けるものは、まだまだたくさんある。今年、あがいてみたからわかる。

今日の自分良いよ。可愛いよ。自然に口から出るようになるまで

 まだ、満足してないよね私。
 朝家を出る前、鏡に映る自分を見る。夜寝る前、鏡に映る自分を見る。
 今日の自分良いよ。可愛いよ。なんて、自然に口から出るように。それまで。

それから、絶対「可愛い」って言わせてやる!
せっかく、女の子に生まれたんだもん。「可愛い」って言われたい。
来年、やっと会える人に。同級生にも、幼馴染にも、好きだったあの人にも。ずっと片思い、友達どまりだったあの人に。最悪、言葉にはされなくても「可愛い」って思われたい。「可愛い系」の女の子が好きなあの人。今も可愛い彼女がいる、あの人。今更、好きだなんて言えないし伝えられないけれど。
それでも、まだ好きだから。