私は育休中。

それまでは事務仕事をしていた。入社2年目で配属されたが、「正直合わない」と感じていた。

理由は3つ、女性職場の人間関係が合わないこと、仕事のやりがいを見出せないこと、長く続けられる仕事ではないことを感じていたからだった。

経歴作りのために、奨学金返済のためにこの仕事をして、しばらくしたら第二新卒転職でもしよう。

そんな感じだった。

入社2年目で妊娠が発覚し、そのまま産休育休に入った。その先の仕事人生はどうなるのか

その矢先に妊娠が発覚。そのままとんとん拍子に結婚し、産休育休に入った。妊娠に気づいた時は、絶望の気持ちがあった。

入社2年目なのに出産したら、その先の仕事人生はどうなるのか、奨学金を抱えてるのに、育児費用なんて捻出できるのか。

世の中には、子供を望んでも出産が難しい状況はになる人もいる中で、自分は幸いにも妊娠できたが、心の底から素直には喜べなかった。

悶々と過ごす日々の中でお腹はどんどん大きくなり、子供が産まれた。

正直なところ、妊娠が発覚したくらいの時にキャリアについてすごく悩んでいたが、妊娠期間が長くなっていくにつれ身体も徐々に変化していき、体力的に苦しくなってきたため、あまり考える余裕がなくなっていた。

だから、どうにかして産休に漕ぎ着けた形となってしまい、在職中にキャリアのために何か爪痕を残せたのか、というと何もできなかった、というのが本音だ。

しかも、最悪なことに、産休に入った途端にコロナ禍となり世界がガラリと変わってしまった。

「これからどうしたら良い働き方ができるのか?」。20代前半でワーママになる私

出産してしばらくが経った頃、在職期間中の賞与査定結果の連絡が上司からあった。結果は散々。はっきり言って、全く納得できるものではなかった。もしかすると、マタハラ……?そんな疑念すら抱いた。それと同時に、現在の職場の状況も聞いた。どうやら、私のポジションに後輩が就いており、私が復帰する時には課内のサポート業務に回るとのことだった。これは、マミートラック……?と思ったが、何も言えなかった。

出産前までは何も考えず、適当に働いていたのに、出産すると、子育てに加えて仕事もしなければならず、しかもその仕事も出産前のように働くことができず、こんなに世知辛いのかと、身を持って実感した。

「キャリアの浅い自分は、これからどうしたら良い働き方ができるのか?」。それをこのタイミングで本気で考えるようになった。ワーママの記事やSNSを探して、参考になりそうなものはメモを取ったり、書籍を取り寄せて読んでみるなどした。あとは、セミナーを約10件ほど聴講した。

残念なことに、20代前半でワーママとなった方のキャリア形成の例がかなり少なく、そして、見つけたとしても、そういった方々はキャリア構築においてかなり苦労をしていた。

理由は、入社して日が浅いタイミングで出産に入ったことで、復帰をしても望むポジションには配置してもらえず、その上、評価ももらうことができず、昇進も思うように出来なかったからだ。セミナーに参加しても、参加者は皆、30代くらいで20代前半は全くいなかった。中には、すでに管理職になってる人もおり、「私には戻る場所があるから」と涼しい顔をしていた。

時代は令和になり、ワーママを取り巻く環境もだいぶ変化して働きやすくなってきた、とセミナーでも聞いた。それでも若くして子供を持つことの代償の大きさを知り、すごく悔しかった。復帰したら、自分がその立場になるのかと思うと本当に恐怖でたまらない。それに、周りのママさんたちが自分よりも年上の中で、自分はそこに溶け込めるのか、上手くやっていけるのか、という別の不安も押し寄せた。

家族のために、そして自身の人生のために私は働く。私の人生はいつだって私のものだから

それでも、私は家族を抱えて生きていかなければいけない。だからこそ、現状を知り、それに対して前向きに、真っ直ぐに、地道に、仕事をこなして評価と対価をもらう必要がある。

私の働く理由、それは、家族のために生計の足しにしたいから。そして、女性である自身の人生をあきらめたくないからである。

人の親になった時、私は、私自身の人生が終わったかのような寂しさと辛さがあった。

だけど、本当はそうではない。私の人生はいつだって私のものであり、誰にも邪魔されてはいけないものだ。だからこそ、自分を自分で守り、人生に満足感を得るためにも、働き続けることが私には必要なのだ。きっと、これから復帰をしたら理不尽なこともあると思う。苦しいことだってあると思う。でも、負けたくない。