「結婚、どう思う?」
偶然にもつい最近私が友人にした質問だ。
25歳、大卒の社会人3年目、どこか遠い存在でぼんやりとしていた結婚という言葉がどんどん身近なものになる。
結婚というと最近は夫婦別姓問題が取り上げられることが多いが、私はそこまで自分の名字にこだわりはないし、仕事上困ることは無い。免許や保険証の名前を変更するのがめんどくさいなぁくらいだ。
時を経て変わっていく私の結婚観
高校生の頃、そして大学生になっても、密かに将来の夢はお嫁さん。特にやりたい仕事はなくて、結婚して幸せになりたいと思っていた。
そんな私が今、結婚したいとは思わない。正確に言うとわざわざ結婚をしなくても良いと思っている。
社会人になってから、彼氏が出来た、3年付き合ってる彼氏がいる、同棲をはじめた、このような話を聞くと「結婚するの?」と必ずと言っていいほどこの言葉で友人をちゃかし恋バナを盛り上げていた。
特に何も考えてはいなかった。付き合うことのゴールが結婚という固定概念しかなかった。
そんな私にもずっと一緒にいたいと思える好きな人ができた。平日も休日も一緒に過ごし、一緒に献立を考える、旅行に行く、家具を買いに行く、こんな日々が続いて考えたことは
「この日々と結婚してからの日々、何か変わるのだろうか?結婚はゴールではないし、そもそも結婚しなくてもいいのではないか。」
もちろん結婚していい事があるのは何となくわかる。税金の控除や社会的な手続きは結婚していないと出来ないことがあるのは知っている。
あとは悔しいが世間の目、体裁。
いい歳して結婚していないとよく思われない、結婚していた方が仕事で信頼してもらえる。
正直言うとこんな利点はクソ喰らえだと思う。しかし残念なことに昔からある固定概念を今すぐに壊すことは難しい。現に私もそう思っていたので人のことは言えない。
そして子供を育てる上では結婚をしていないと不都合が多い。親権や名字、きっとこの問題が解決したら少しは子供が増えるのかなと思うが、こちらもなかなか難しいだろう。
とにかく今を大事にして薬指のリングを見つめる
私は今、好きな人とこのまま過ごせればそれでいいと思っている。子供の事はまだ考えていない。これがわざわざ結婚をしなくても良いと思っている理由だ。
ずっと結婚ということで考えてきたが、そもそも彼氏彼女というのも便宜上の関係の名前であって、一緒にいる人は正式に付き合おうと言葉を交わした彼氏、彼女でなければいけないのだろうか?
付き合っていても付き合っていなくても、結婚をしていてもしていなくてもずっと一緒にいる人はいるし、別れる人は別れる。
「結婚とか夫婦、恋人ってただの便宜上の名前じゃない?別に結婚は必要ないと思う。結婚する為に一緒にいるわけじゃないし、一緒にいたら結婚しなきゃいけないわけじゃないし。」
これが最初の質問の私の友人の答えだ。
私も今はそう思う。
でも、だからと言って、結婚という言葉から逃れることはなかなか出来ない。
私にとって結婚は幼い頃の憧れでありながらも、してもしなくてもどうでも良いもの。でもその言葉からは逃れられないもの。強いていうなら子供を育てる為のツールの1つである。
と言いつつこんな私も5年後には結婚したいと叫んでいるかもしれない。人の気持ちは変わるし、もしかすると結婚がとても魅力的な何かを兼ね備える可能性だってある。
今は好きな人からもらった右手の薬指の指輪を見て、にやにやしながら過ごす毎日で十分幸せだ。