高2の時、同じクラスになった男の子。テスト期間、彼に「勉強しに行かない?」と急に誘われた。「いいよ」と返して、マクドナルドで一緒に勉強した。話していて楽しかった。勉強が終わって、家の前まで送ってくれた。「送ってくれてありがとう。おやすみ。」そう言って家の扉を開けようとした私に、彼は「好きだと思ってる。付き合って欲しい」と言った。そして私は「はい。よろしくお願いします」とだけ言って家に入った。さらっと返事したように見えるが、内心嬉しくて動揺してしまって逃げるように家に入っていった。胸 が高鳴った。青春の始まりだ。

青春の始まりと終わり

付き合ってから毎日が輝くほど楽しかった。駅で待ち合わせして一緒に学校に登校したり、お昼ご飯はベンチで一緒に食べたりした。笑いのツボが一緒なところも、ラーメンが大好きなところも、デートの時はたくさん計画を練るタイプなところも一緒だった。夜は毎日電話をしたし、いろんなところにデートに行った。ディズニーもよみうりランドも、小さなラーメン屋もお洒落なカフェも。仲も良好だし、この時間がずっと続くと思っていた。

お互い別々の大学に進学した。新しい環境に胸がいっぱいだった。新しい友達もたくさんできた。朝まで友達と遊び呆けた日もあった。
それから、「今日空いてる?」「予定ある」こんな日が続き、すれ違い始めた。最近全然好きって言ってくれなくなったな。もう私のこと好きじゃないかもな。そう感じ始めた。
そして、わたしは彼に「別れよう。友達に戻ろう」と伝えた。「そう言うなら」。そうして私たちの青春は終わった。

電波が飛ばしたあれのきっかけ

ある日、家のリビングでニュースZEROがテレビで流れていた。ニュース番組なんてあんまり観ないのに、たまたまニュース番組を観ていた。この日は、 「Twitterのフリート機能」について特集されていた。Twitterをやっている私からしたらなんだこの機能と思っていたので、興味深いニュースで釘付けになって観ていた。
「Twitterのフリート機能についてどう思うか」を街の人にインタビューしていた。男性が2 人、横のテロップには「21歳学生」の文字。目を疑った。そこに映っていたのは彼だった。思わず隣に座っていた母に「◯◯くんに似てない!?」と聞いた、母は「絶対そうだよ! 聞いてみれば!」と言ってきた。
別れて2年半も経っているし、その間一度も会っていない。連絡も全くとっていないし、相手は私に対して今どう思っているかわからない。それでも少し気になったので彼に「今 、ニュースZEROに出てなかった?」と連絡してみた。「でてたよ!笑」すぐに返事が来た。そして話が盛り上がり、彼から「飲みに行かない?」と言われた。懐かしい気持ちになったので勢いでオーケーをした。

彼は全然変わっていなかった。あの時の彼のままで、話していてとても楽しかったし、懐かしい気持ちになった。でも、一度失敗しているのでもう付き合うことはないと思っていた。トントン拍子で次に会う約束も決まって、友達に戻れてよかったと思った。

クリスマス会わないかと誘われた。お互い暇だったし家で過ごすのもなんだから誘ったのだと思っていた。楽しく焼肉を食べて、家の前まで送ってくれた。「送ってくれてありがとう。おやすみ。」そう言って家の扉を開けようとした私に、彼は「やっぱり好きだと思った。付き合って欲しい」と言った。デジャヴ。断ろうと思った。

「性欲ないから、付き合っても友達と変わらないよ。」と私は彼に伝えた。
彼は、「そういうことじゃない。ただ一緒に居てくれるだけで良い。」
そう言ってくれた。彼は私を本当に愛してくれているんだ。この一言が決め手となって、復縁を選択した。また、私の青春が始まった。