職場の女性の間で順位がつけられているとすれば、私は最下位になっているはずだ。
自称「しゃぼん玉めんたる」の彼女にも下に見られているのは態度でわかる。
ほとんど絡みがない関係のうちから、早速「彼氏いるぅ?」と話題を振って来られて、よほど仕事がしたくないのは分かるけど、周りに人もいるんだけどと思いつつ、「いないよ」と画面を見ながら返事した。

彼女を黙らせるおもしろい恋愛ネタはいくつもある

話に乗り気じゃないアピールを気にもとめず、「付き合ってた人はぁ?」「気になる人はいないのぉ?」としつこく聞いてくる。
仕事に集中させて欲しいけど、息抜きしたい彼女を黙らせるおもしろい恋愛ネタはいくつもある。

ネタ1:初めて参加した婚活パーティの当日に祖母が亡くなり、マッチングした相手はそのことを知っているのに、自己紹介を兼ねた長文&質問LINEを送ってきて、空気が読めないから別れたこと。相手は関係ない話で私を元気づけようとしていたらしい。

ネタ2:母親同士が友達で、相手の母は私も仕事で知っている人から息子を紹介され、食事に行ったこと。私は白いズボンを好んで履く人は嫌だという信念を持っているのだが、あろうことか彼が初顔合わせの時にその服装で現れ、その2週間後も同じズボンで、さらに夜中までゲームをしてクマをつくってヒゲも剃らずに来たことなどが許せず、優しくていい人だが会うのが辛いと自分の親を通じて伝えてもらって別れた。

彼女の思惑は暇潰しではなく、マウントだった

彼女には最近のネタを披露した。仮にネタ3としよう。
彼は職場の同僚として出会い、同い年で私の先輩だった。出会った頃はスマホを持っていないようで、LINEができるかどうかも怪しかった。出会ってから1年経って何とか食事に行くことができたが、彼は自分の車がなく家族の車で来たため、車のキーに家の鍵が付いていて父が家に入れなくなったからと言って、私をレストランに置き去りにして一旦家に帰った。
そんなハプニングもありつつ、二人で電車に乗って出かけた時に、カラオケでど直球のラブソングなどを歌って、私のこと好きなんだと思ったのに、季節柄置いてあった七夕の短冊に「結婚したい」と書いたら「頑張ってね」と言われた。後日付き合うつもりはないと話された時にカラオケのことを聞いたら、私が知っている歌を歌おうとしただけと言われた。

話終えるとまだ好きなんじゃないの?と言われるが、ネタにできるのはここまで、胸の内にしまってある思い出がたくさんある。自分で手を握って彼の手の温もりを再現して何度泣いたことか。辛くて次の恋愛ができないのは、それだけ彼を好きだった証だ。
この話題を振った彼女の思惑は暇潰しではなく、マウントだと気付けなかったのはうかつだった。

私はフラれる度に綺麗になろうと努力する

彼女は彼氏が途切れないタイプ、いや途切れさせないようにしている。彼氏がいない辛さは分かるはずなのに、彼氏がいない人のことを馬鹿にして自分のことを自慢してくる。
だからといって、彼氏がいない人は理由はそれぞれで、嘆くことはない。彼以外に集中できる何かを持っていることに誇りを持って生きて欲しい。

私が見る限り、彼氏が途切れない人は初めの彼氏ができてから見た目が変わっていない。ずっとぱっつん前髪とか、黒髪に触覚とか、中高生で止まっている感じ。
私はフラれる度に綺麗になろうと努力して、ヘアカラー、パーマ、脱毛、まつ毛パーマ、コンタクト、歯の矯正とヘアメイクやスキンケア、ファッションの研究、内面も磨くために勉強や読書など今も余念がない。彼氏がいない時こそ自分磨きのチャンスだ。
年配女性に「綺麗になったね」と言われた時は、「結婚しないの?」の前振りだから気が重いけど、いつか愛する人に「綺麗だね」と言って欲しい。