去年の今頃多分初めて会って、赤からに行ったような気がする。辛いの食べられないって言ってて、食の好み合わねえなって思ったもん。
「好きの反対は無関心だから」と元彼のKさんはよく言っていた。
大学3年生の夏にいきなり連絡が取れなくなった。
フラグ回収に半年を要した。笑える。
連絡も疎らになったし、なんとなく関心がないことには気がついていた
某マッチングアプリで出会ったので共通の知り合いもいない。SNSは全部ブロックされていた。住所は知ってたけど少し遠いし、ストーカーって思われたら最悪だなって思って行かなかった。
なんとなく関心がないことには気がついていた。ラインの頻度も付き合い始めより疎らになったし、極めつけは大学が夏休みに入ったのでラインで今日から夏休み!って送ったら既読がつかなくておかしかったことだ。Kさんは社会人だったから、忙しいのかもって思っていつかは返ってくるって謎に信じてた。
大学3年生の夏は就職についてすごく悩んだ。このままKさんと付き合っている未来は考えられなかったから地元に帰るか、もし未来があるのならKさんのいる土地に就職したいなってアホみたいに悩んでた。そのことについて話したいなって思って、追いラインで「今日話せますか?」って送ってみた。そうしたらブロックされた。
最高に意味がわからなかった。1ヶ月ぐらい毎日泣いてた。消えてーとも思った。マッチングアプリやってたなんて友達に言えなくて誰にも話せなかった。
用事があってKさんの最寄駅へ行くと、改札で似ている人を見つけた
ふられた理由なんてわからない。だからたくさん考えた。他に好きな人ができた?私が重かった?何か嫌なことしちゃった?なんでもいいから理由が欲しかった。
付き合ってふられるという経験が高校1年生ぶりだったので、どうやって立ち直ったのか忘れてしまっていた。20歳過ぎたのにだせえなって思った。
しばらくしてからKさんの最寄り駅に行く用があった。その土地をずっと避けてきたけどやむを得ないので気分的には呼吸を止めて歩いていた。
改札でKさんに似ている人を見た。漫画かよ、すげえなって思った。声をかけようとしたけどやめておいて良かった。しばらく目で追ってから改札を出た。
駅にあるモスバーガーに入って、さっきの偶然を思い返していた。
いきなりブロックされて悲しかった、たくさん泣いた。世界が終わったレベルで絶望して、少し怒りも沸いていたよ。
付き合えて嬉しかったし楽しかったから、ありがとうぐらい言いたかった。何かしてしまったのなら謝りたかった。どんなに泣こうが怒ろうがKさんとは元に戻らないし、本当に大好きだったから、深追いせずにバイバイしてあげるのが1番だって思ってた。Kさんがどこかでちゃんと幸せならそれでいいかなって。
じゃあ私はどうなるんだろう。
Kさんとの出来事ってパラレルワールドだったんじゃない?
その場でラインのトーク履歴を消してみた。何か変われる気がして。アカウントをブロックする勇気はなかった。またいつか連絡が来るんじゃないかって期待しちゃう自分に腹が立った。未練たらたらじゃねえか。
というのが2020年の夏の話。
じゃあ今は?
Kさんのラインは2月、私の21歳の誕生日に消した。
ついでに写真も全部消して、クラウドからも消したのでもう顔を思い出すこともない。
貰った物も捨てた。と言っても200円のガチャガチャのクラゲの形をしたライトだけど笑
最高に素敵で優しくて大好きな彼氏が出来たし、就活もまあまあ頑張ってる。
世界は終わってなかった!しっかり進んでた。
Kさんとの出来事ってパラレルワールドだったんじゃない?ってぐらいの記憶。どこかで見た夢だったのかも。でも所々記憶にしっかりあるところもあるので確かに付き合っていたのだ。
悩んで胸がチクチク痛かったあの日を思い返せば、Kさんとの終わりにホッとしている。
もう二度と一生交わらないように、平行線で生きていこうね。