メンヘラ。恋愛に依存し、精神的に病んでる人のこと。
私は高校は女子校で、恋愛はほとんどしてこなかったけど、大学生になり、それなりに私に好意を寄せてくれる人はいた。
私は基本クールだけど、どこかマヌケ。でも、ちゃんと自分の軸を持って生きていて、趣味ややりたい事がたくさんあり、自立している。恋愛中心の生活をしたことはないし、ましてやメンヘラなんて精神の弱い女がなるのだと思ってた。
そばに居てくれれば、他に何もいらない。私は彼を軸に生活していた
「早く会いたい」LINEを交換してすぐ、彼はそう言ってきた。初めて会った時から、彼は私にゾッコンだった。付き合ってからも私への熱量は、冷めてはいなかった。
そして、私は彼の得意げにウンチクを語る横顔も、何もない平らな道でつまづく姿も、ファミレスでジュース飲んでむせる姿も、たまにかっこいい姿も全て好きだった。
そばに居てくれれば、私は他に何もいらない。隣で手を繋いでいてくれたら、私はもう最高に幸せで。彼の好みを探っては服装も髪色を変えて、デートの日時は彼の予定を優先した。気付けば、彼を軸に生活していた。
「正直言うと重い」と彼からLINEが来た時は、物凄い衝撃だった。私の恋愛感情を全否定されたような気がした。2段ベットで思いっきり立ち上がり、天井に頭を盛大にぶつけた時より、強い衝撃をどこからか頭に受けた。
それから何時間もスマホの画面を直視できず、送られてきた言葉を受け入れられず、ただぼーっとしていた。付き合ってるのだから、好きで何が悪い。会いたい気持ちを言葉にして、なぜ避けられるか。私には、理解できなかった。私は、こんなにも彼の全てを受け入れたいのに。
私が彼に望んでるのは、壮大な幸せとかじゃなくて「好きだよ」の一言
しばらく時間が経ち、もう二度と彼と手を繋ぐことさえ許されないという現実に気付いた時、涙が止まらなかった。それを知った彼は、私に「君を好きな男なら他にいるよ、大丈夫」と言った。違う。私は他の誰でもなく、あなたがいい。あなた以外の人なんか、どうでもいいの。
でも、本当の気持ちを言葉にすることができなかった。怖かった。また同じことを言われるんじゃないかと思うと、つらくて言えなかった。彼のいない未来をどうやって生きていけばいいのか分からず、1週間ずっと食べる気力も立ち上がる気力も喋る気力も寝る気力もなかった。その時、ようやく私は、自分がメンヘラ化していたということに気付いた。
復縁しても上手くいく確率は低いとか、男なんてこの世に35億人いるんだから彼以上に良い人見つければいいとか、そんな安っぽい励ましはいらない。大好きな人に向けた好意を拒絶された人のことを考えて欲しい。
“メンヘラ”なんて、簡単な言葉で片付けないで。俗にいうメンヘラの人が、相手に望んでるのは、壮大な幸せとかじゃなくて「好きだよ」っていう一言。大好きな人からのその一言で、勝手に壮大な幸せを感じられるから。
彼の存在を消そうとしたけれど、スマホに残る「写真」は消せないまま
「また話そう」そう言って、彼はずるい言葉で私を期待させた。LINEやInstagram、Facebookにあなたの破片を探してしまう。これでは、私が前に進めない。だから、未練がないフリをする努力を数ヶ月続けてきた。私のスマホ上から彼の存在を消した。
だけど、スマホの中の2人の写真は消せない。写真を見る度、またあの頃に戻れる気がしちゃう。正直、どうやったら彼はまた私を好きになってくれるのか、私はどう変わればいいのか、いつも心の片隅で考えてる。
でもその一方で、彼との楽しかった日々を塗り替える方法を探し求めてもいた。そして、たくさんの矛盾を抱えながら、私の生活の中に彼がいないのが当たり前になっていった。